Haeundae
釜山市内バスが黒煙を排出する大気汚染の主犯という汚名を撤回し、環境にやさしい交通手段へ進化している。
釜山広域市は2016年11月29日全国特別・広域市の中ではじめて電気市内バスの運行を始めた。電気を直接充電する方式の電気バス5台を市内バス1番路線に新しく導入した。この電気市内バスは水営区民楽洞から出発し、水営交差路~楊亭~西面を経て都市鉄道2号線釜岩駅まで往復20km区間を20分間隔で運行する。
韓国内では済州と慶北亀尾で電気市内バスを運行しているが、特別・広域市の中では釜山がはじめてだ。特にバッテリー交替方式ではなく、直接充電(プラグイン)方式の電気市内バス運行は釜山が全国で初めてだ。
釜山で運行する電気市内バスは、163㎾hのバッテリー容量を備え1回の充電で最大180㎞(平均 100㎞)を走行することができる。充電は運転手が駐車場(車庫)で休憩をする間に、携帯を充電するような感覚で合間に充電ができるので、配車間隔を守りながら十分に運行できる。
電気市内バスは何より大気汚染物質を全く排出しないうえ、騒音も殆どない環境にやさしい交通手段であることが特長だ。燃費も圧縮天然ガス(CNG)バスに比べて約30%安く経済性に優れている。但し、車両の値段が1台当たり4億5千万ウォンであり、1億2千500万ウォンのCNGバスに比べるとはるかに高いというのが解決すべき課題だ。
国と釜山市は、バス運営業者の電気バス購入の負担の軽減させるため、約2億ウォンの補助金をはじめ、様々な支援や対策に取り組んでいる。
釜山市内バスは黒煙を排出する軽油バスからCNGバス→CNGハイブリッドバス→電気バスへと段階的に進化している。現在釜山で運行している市内バスはCNGバスが圧倒的に多い。全体2千511台のうち2千422台がCNGバスだ。釜山市と政府が2001年から車両購入の補助費支援を通じて大気汚染物質の排出が多いディーゼルで走るバスをCNGバスに切り替えることを促進した結果だ。CNGバスはディーセルで走るバスに比べて大気汚染物質の排出を著しく減少させる。
釜山では2015年からCNGハイブリッド市内バスも運行している。現代自動車が独自技術のみで開発したCNGハイブリッドバスは低速運行または停車時に電気を動力として使い、速度があがるとCNGを使うバスで、CNGバスより環境にやさしい。CNGバスより大気汚染物質の排出が最大50%削減され、燃費も節約できる。
市は2015年7月CNGハイブリッドバス2台を導入し、市内バス115番路線で運行している。115番市内バスは蓮山9洞~BEXCO~王子アパート区間を運行する。
CNGハイブリッドバスの価格もやはり2億7千500万ウォンと、一般CNGバスより1億5千万ウォン以上高い。釜山市はこのバス運行の活性化のために、
政府から補助金をもらい購入する業者に1台当たり1億6千万ウォンを支援している。
市は、電気バスのような環境にやさしい交通手段が増えると、自動車の黒煙や騒音など公害を解決できる一方、バス会社にとっては、燃費削減により経営環境を改善できると期待している。しかし、現在電気バスの価格があまりにも高いため、税金上のメリットなど政府挙げての支援策や技術開発による値下げなど、課題が残っている。