Haeundae
昨年21,798人・・・高い医療水準、安い費用が人気
日本人患者の多くはアトピー治療目的
日本や中国をはじめ、ロシア、アメリカ、フィリピン、ベトナムなど海外から医療観光目的で釜山を訪れる外国人が増えている。各国から釜山への交通の便がよいことや、安い診療費で高水準の医療サービスを受けられることが人気の要因とみられる。
釜山広域市が地域の医療機関289カ所を対象に外国人患者の誘致実績を調べた結果、昨年、釜山で診療を受けた外国人患者数は合計21,798人と集計された。これは釜山市が医療観光客の誘致を始めた2009年(4,676人)の4.7倍の数値だ。2012年の14,125人と比べても54.3%増えている。
昨年の誘致実績を国別で見るとロシアが9,894人ともっとも多く、全体の45.4%を占めた。続いて中国2,696人、日本1,589人、アメリカ1,270人、フィリピン905人、ベトナム787人の順だった。診療内容別では、ロシアはがん・心臓血管・脊椎疾患などの重症疾患、中国は美容整形など皮膚美容、日本はアトピー性皮膚炎の患者がそれぞれ多かった(入院患者基準)。
こうした外国人患者増加の背景には、釜山と各国を結ぶ直行航空路線の存在がある。またソウルに匹敵する医療サービスを、ソウルより20?30%安い費用で受けられるという点も人気の要因の一つだ。
釜山市はこれまで地域の病院とともに日本や中国、ロシア、ベトナムなどを訪問、現地で説明会を開き釜山の医療水準の高さやサービスをPRしてきた。また、関係者を釜山に招いて医療観光の視察ツアーを開くなど広報活動も行っている。
また釜山市は、外国人患者誘致医療機関として登録されている病院に、日・中・英・ロシア語などが話せるコーディネーターを配置したり、電話による遠隔通訳サービスを提供したりするなど、外国人患者の受け入れ態勢も整っている。釜山市医療観光ホームページ(www.bsmeditour.go.kr)では、外国語で対応可能な病院や医療観光・ショッピングの情報も紹介している。