Haeundae
90万本の樹木が茂り、清流が流れる憩いの空間
釜山の新名所 釜山市民公園
47万3,279?、韓国最大の都心公園
テーマ別5つの木立の道、人工噴水、芝生広場
歴史館、芸術村・・・既存の建物を生かして変身
韓国最大の都心公園「釜山市民公園」が5月1日開場する。釜山随一の繁華街、西面(ソミョン)にほど近い都心に造成された公園で、面積は47万3,279?。2011年8月の着工後、約2年7カ月で完成した。
正式開場に先立ち、公園は4月17日に臨時開園した。最大の特徴は緑豊かな木立。全部で約90万本の木々が植えられている。公園入り口付近ではイチョウ並木が来場者を出迎え、奥に進むにつれ、松や桜、メタセコイア、ユズリハなどさまざまな木々が姿を現す。緑あふれる釜山市民公園は、ニューヨークのセントラルパークのように、都心のオアシスの役割を果たしてくれるだろう。
釜山市民公園の敷地は、日本の植民地時代には競馬場および臨時軍属訓練所として、その後は米軍ハヤリア基地として使われていた。これまで保存されていた当時の建物も、公園誕生とともに新しく生まれ変わった。茶褐色の屋根にクリーム色の壁の建物12棟は、米軍の下士官の宿所として使われていたもので、このたび「文化芸術村」として整備。釜山地域のアーティストが作品を創作し、展示・販売する工房だ。創作活動のかたわら展示会やアートマーケットなどを開き、公園を訪れた市民や観光客に文化の香りを届ける予定だ。
同じく米軍の宿所だったビニールハウスのような形の建物も、水色の塗装で雰囲気を一新、児童書を集めた「ポロロキャラクター図書館」に生まれ変わった。旧将校官舎は「タソム館」という名前の休憩所に変身、市民講座プログラムが開かれる予定だ。ほかにもハヤリア基地当時の建物は、コンビニやギャラリーカフェ、「木立の中のブックカフェ」などとして活用される。
日本の植民地時代は馬券販売所として、その後米軍の将校クラブとして使われていた建物は「釜山市民公園歴史館」に変身した。釜山市民公園の敷地の過去100年にわたる歴史を紹介する資料約1,100点が展示される。
公園中央には3万8千?の芝生広場が広がる。広場の周囲には照明塔が設置されているので、夜間も利用できる。広場横には木製の柱を組み立ててっぺんに小屋を作るなど、子どもたちが自然と触れ合って遊べる施設もある。
これまでコンクリートで覆われていた釜田(プジョン)川は、公園西端をほぼ南北に流れる幅20?74mの河川としてよみがえった。覆いを取り除いて土手を築き、アーチ型の橋を架けて川の美しさを楽しめるように設計した。また、公園中央やや東側を南北に流れる田浦(チョンポ)川沿いには、市民の憩いの場となるよう人工砂浜や東(あずま)屋をつくった。川の上にはウッドデッキを設置し、せせらぎを聞きながら散歩できるよう工夫した。釜田川と田浦川以外にも公園内にはいくつか小川が流れており、生き生きとした雰囲気を作り出している。
公園を象徴する高さ25mの「ランドマーク滝」のほか、水遊び広場やトンネル噴水などの施設もある。
臨時開場した公園を訪れた市民の反応も上々。ある市民は「広くて見どころも多いし、のんびり休憩できる場所もたくさんあってよい。釜山の新名所だ」と感想を述べた。