Haeundae
情報通信オリンピック「ITU全権委員会議」
10/20~11/7、BEXCOで開催・・・過去最大規模
“情報通信のオリンピック”と呼ばれる国連専門機関・ITU(国際電気通信連合)全権委員会議が釜山で開催される。最新のスマートフォン技術や、スマホと連動する腕時計「スマートウォッチ」、ビッグデータ、クラウド技術など、最新IT技術が体験できる絶好の機会だ。
釜山ITU全権委員会議は10月20日~11月7日の3週間、海雲台(ヘウンデ)区の展示コンベンションセンター・BEXCOで開かれる。主催者側によると予定参加者は30万人以上で、今年2月のロシア・ソチ冬季オリンピック、6月のブラジルワールドカップと並び、今年の世界3大超大型行事の一つとされる。会議には193のITU会員国・地域の長官級約150人や、関係者約3千人が参加する予定。2010年メキシコで開かれた前回の全権委員会議には174カ国の長官級131人と大使50人、関係者2,378人が参加したが、今回はそれをしのぐ過去最大規模で開催される。情報通信技術関連の企業や国内外のバイヤー、観光客など約30万人が釜山を訪れる見込みだ。
釜山市は今回の会議を「グローバルな祭りの場」にしたい考え。インターネットの規制や情報セキュリティーなどについて話し合う本会議や分科委員会の他にも、「ワールドITショー」「科学創意祝典」「ヘルス・IT融合展示会」など観光客や市民も参加できる特別イベントが多数、予定されている。
特別イベントの一つ「ワールドITショー」(10月20~23日)は、情報通信技術分野における韓国最大の展示会。モバイルコミュニケーション、ネットワーク、ソフトウェアなど関連技術や製品を展示するほか、ユビキタス、スマートデバイス、IT融合ソルーションなど九つのテーマ館を設置。ユビキタス・テーマ館では1.3ギガビット/秒の通信速度でデータを無線転送する「ギガ・ワイファイ」が体験できる。スマートデバイス・テーマ館では眼鏡・時計・アンクレット・ネックレスなどさまざまな形態のウェアラブル(着用型)機器が展示される。
京都に次ぎアジアで2番目に開催・・・波及効果7千億ウォン
■ITU全権委員会議とは?
ITU(国際電気通信連合)は国際連合の傘下にある情報通信分野の専門機関。その前身である万国電信連合は1865年に設立されており、世界最古の国際機関とされる。衛星や移動通信の核心要素である電波を各国に分配し、国ごとに異なる情報通信関連の技術を標準化するなどの役割を担っている。ITUはICT(情報通信技術)に関連する懸案事項を話し合う会議を開いており、これが全権委員会議。4年に1度開催されるため“情報通信技術のオリンピック”とも呼ばれる。第1回全権委員会議は1865年パリで開かれ、今回釜山で開かれる会議は19回目。
ITU全権委員会議がアジアで開催されるのは、1994年京都での開催以来20年ぶり。韓国の情報通信政策研究院は「釜山ITU全権委員会議」の経済波及効果を7,118億ウォン(約740億円)と推定する。会議開催に伴う △直接効果1,407億ウォン △情報通信技術の展示会・韓流観光の増大効果933億ウォン △電子政府(行政手続き上の処理を電子化した行政機構)需要国への輸出効果1,178億ウォン △情報通信技術ブランドのPRによる輸出効果3,600億ウォンなどだ。釜山は会議開催により1千億ウォン近い直接的な経済波及効果を得ると見込まれている。
ビッグデータ、クラウドの最新技術に触れる
■期間中、見逃せない目玉行事
「ワールドITショー」と連係して開かれる「モバイル360」(10月20~21日)は、全世界に約1千の会員社を持つ世界移動通信社連合会(GSMA)が主催する移動通信分野の国際会議。また国内外のビッグデータ関連の最新技術を紹介する「2014ビッグデータ・ワールド・コングレス」は22日~23日開催。会場はいずれもBEXCOオーディトリアム。
「ヘルス・IT融合展示会」(27~29日)は韓国の優れた情報通信技術を駆使したデジタル病院やu-Health(ITを活用した診断・治療)、バイオ分野の新製品や新技術を展示、PRする。健康志向の世相を反映し大勢の来場客が見込まれる展示会だ。また同じ日程で、クラウド(オンラインのデータ貯蔵技術)分野におけるサービス・インフラ・保安・プラットフォームの専門企業が集結する「クラウドエキスポ」も開かれる。
「グローバルICT(情報通信技術)プレミア・フォーラム」(27~28日)では、情報通信技術分野の世界的な識者やCEOを招いての講演を開く。ほかにも、屋内位置情報・屋内ナビゲーション関連の国際会議および展示会「IPIN国際カンファレンス」は27日~30日、BEXCO第2展示場で開かれる。11月3~8日、第2展示場で開催される「大韓民国科学創意祝典」では、全国約300の学校・研究機関・団体などが最新の科学技術を展示する。約400件の来場客参加型プログラムをはじめ、科学トークコンサートなど大人も子どもも楽しめるイベントが予定されている。
全権委員会議の期間中、BEXCO野外広場では毎日さまざまな公演が開かれる。午後1時~2時、伝統舞踊「東莱(トンネ)鶴の舞」や伝統音楽公演、伝統結婚式の再現、テコンドー、マジックショーなどが披露される。
このほかにも、全権委員会議のため釜山を訪れた外国人向けに、各地で伝統公演が開かれる。釜山文化会館で伝統音楽公演(10月25日午後4時)が、龍頭山(ヨンドゥサン)公園で伝統民俗公演(10月25日午後2時・11月1日午後2時30分)がそれぞれ披露される。いずれも無料。
ITU全権委員会議の詳細はHP(www.itupp2014.go.kr)参照。
■ITU全権委員会議の行事日程表
行事名 |
期間 |
場所(BEXCO) |
2014ワールドITショー |
10/20~23 |
第2展示場 |
ビッグデータ・ワールド・コングレス2014 |
10/22~23 |
オーディトリアム |
モバイル360 |
10/20~21 |
オーディトリアム |
ヘルス・IT融合展示会 |
10/27~29 |
第2展示場 |
クラウド・エキスポ・コリア |
10/27~29 |
第2展示場 |
グローバルICTプレミア・フォーラム |
10/27~28 |
オーディトリアム |
u-ペーパーレス・カンファレンス |
10/29 |
オーディトリアム |
IPIN国際カンファレンス |
10/27~30 |
第2展示場 |
2014大韓民国科学創意祝典 |
11/3~8 |
第2展示場 |