Haeundae
□釜山市は、全国の自治体としては初めて、人工知能(AI)の画像翻訳技術を活用した多言語メニュー専用プラットフォーム「釜山オラン(Busan Menus in all languages)」を構築し、6月10日から本格的な運用を開始すると発表した。
□この「釜山オラン」は、釜山市が2024年から全国最大規模で推進してきた「釜山型飲食店デジタル外国語メニュー支援事業」の中核的成果物だ。
○ 「釜山オラン(Busan Menus in all languages)」という名称には、“釜山を訪れるすべての人に、さまざまな言語で『釜山の味』を正しく楽しんでもらいたい”という思いが込められている。
○ また、外国人観光客に対しては「釜山にお越しください」という歓迎の意味合いを、また地域の飲食業者に対しては、便利なデジタル行政サービスの提供というメッセージも込めている。
□このプラットフォームの特徴は、飲食店の経営者が簡単に外国語メニューを作成できる点だ。対応言語は、▲英語 ▲中国語(簡体字・繁体字) ▲日本語 ▲ベトナム語 ▲ロシア語 ▲アラビア語の6言語。
○ 飲食店側がメニューの写真をアップロードすると、▲AIが自動的に文字を認識・変換し、▲その後、専門の翻訳者が内容を確認する工程を経て、QRコード形式の多言語メニューが提供される。
○ 既存のメニュー表がない場合でも、まずハングルのメニュー表から手作業で作成(DIY)することができる。
□アプリのインストールも不要で、利用者は店舗ごとに発行されたQRコードを読み取るだけで、翻訳されたメニューを見ることができる。
○ また、飲食業界特有の価格変更やメニュー更新に対応し、事業者がマイページから手軽に情報を修正・追加できる設計となっている。
○ これにより、一度きりの支援にとどまらず、継続的な利用が可能で、時間と費用の削減にもつながり、実際の営業活動にも大きく貢献することが期待される。
□「釜山オラン」は単なるメニュー翻訳にとどまらず、飲食店運営を支援する総合型デジタルサービスプラットフォームとして、以下のような追加サービスも提供している。
○ ▲外国語メニュー辞書 ▲釜山料理のプロモーション映像 ▲飲食店でよく使う英会話表現集 ▲衛生等級模擬テスト ▲食品安全ニュース ▲誤訳通報センター など。
□釜山市内の飲食店経営者であれば、6月10日から「釜山オラン」(menu.busan.go.kr)にて、これらのサービスを無料で利用できる。
□市では、プラットフォームのオープンを記念し、同サービスを通じてメニューを制作した飲食店を対象にしたプレゼントキャンペーンも実施中だ。
○ 6月19日までの期間中に外国語メニューを1つ以上作成した店舗が対象となる。
□一方、市では、外国人にとって言語の壁のない快適な外食環境を整えると同時に、飲食店事業者の外国語翻訳にかかる負担を軽減するための実用的な行政サービスとして、「釜山型飲食店デジタル外国語メニュー板支援事業」を推進してきた。
○ この事業では、2024年の募集を通じて市内2,015軒の飲食店を選定し、2025年2月から多言語対応の実物メニュー表を制作・提供したほか、店舗ごとの固有QRコードや「外国人にやさしい飲食店」であることを示す認証ステッカーの支援も行っている。
○ 当初は英語・中国語・日本語の3言語対応だったが、観光客や在住外国人の多様性に配慮し、現在ではベトナム語・ロシア語・アラビア語にも拡大されている。
「釜山オラン」外国人向けレストラン案内ガイド(観光客用) -英語