コロナ禍でも釜山での留学生活を賢く満喫中です!
-写真はヒンヨウル文化村の全景
[インタビュー] 日本人留学生 丸岡優茄さん
新型コロナウイルスの感染拡大が世間に与えた打撃は周知の事実だが、中でも最も困難な状況に置かれているのは留学生だといえる。彼らも例外なく不要不急の外出自粛やマスク着用を徹底するなど、個人の衛生管理に細心の注意を払っている。このような留学生を応援しようと、釜山広域市と釜山国際交流財団は、7月から財団の公式YouTubeチャンネル「賢い留学生活」を運営中だ。コロナウイルスによって日常生活に一定の制限がかかった外国人留学生に、さまざまなお役立ち情報を提供している。
この動画には日本人留学生・丸岡優茄さんが出演中。丸岡さんは熊本県出身で、韓国語を勉強するため2016年に釜山へやって来た。釜山在住5年目で、現在釜慶(プギョン)大学のグローバルビジネス学科に在籍中だ。新型コロナウイルスの感染拡大や韓日関係の悪化など、周りの環境が少なからず影響を受ける中、釜山での留学生活にはどのような変化があったのか。丸岡さんに留学生の視点から見た釜山の生活と印象について聞いてみた。
丸岡さんがヒンヨウル文化村で撮った写真。
Q.なぜ留学先に釜山を選んだのか。
A.地方の出身ということもあり、活気のある釜山の雰囲気が気に入りました。九州出身なので、日本の実家から近いのも理由の一つです。また、標準語よりも方言を学びたかったので、魅力的な釜山の方言が決め手になりました。来たばかりの頃は人々のアクセントが強烈で、とても早口に感じましたが、それでも標準語より方言のほうがはるかに情があり、今ではすっかり釜山の方言にも慣れました。
Q.新型コロナウイルスや韓日関係の悪化などでご両親が心配しているのではないか。
A.両親は心配していますが「政府間の問題なので、個人の力ではどうしようもない部分だ」と言っていますし、「やりたいことを最後までやり遂げなさい」と応援してくれています。そう言ってくれたおかげで、留学生活も続けてこられました。それに、釜山の人は優しい人ばかりなので、日本人だからという理由で差別を受けたり、飲食店などで出入りを断られたりしたことはありません。
Q.釜山の印象はどうか。
A.釜山に初めて来たときは、繁華街の西面(ソミョン)や海雲台(ヘウンデ)に高層ビルが建ち並んでいて、街中はとてもにぎやかだったので本当に驚きました。活気にあふれ、常に変化を続けているので、首都のソウルと大差がないと思いました。特にこの3年の間に市内郊外の機張(キジャン)エリアの海岸沿いには大型リゾートも建てられ、さらなる発展を遂げていると思います。
Q.新型コロナウイルスの事態発生後、留学生活はどう変わったか。
A.大学側が常に細心の注意を払ってくれていると感じています。学校から毎週連絡があり、留学生たちに発熱などの症状がないかチェックしています。日常生活は自粛の連続です。2月から物を買うときはインターネットショッピングを使い、外出も控え、外出時は必ずマスクをつけています。学校の授業はインターネットを使ったオンライン授業しか行われておらず、少し残念です。
Q.今後の計画は。
A.新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いたら、釜山で一番お気に入りの場所「ヒンヨウル文化村」をゆっくり歩いて回りたいです。卒業後は韓国と日本を橋渡しするような仕事をしたいと思っています。これまでに飲食店や公共交通機関、街中で出会った韓国人はみんな親切でフレンドリーでした。地理的に最も近く、お互いを理解しやすいのが韓日両国の人たちではないかと思います。常に対話を心がければ、以前より離れてしまった心理的距離を縮めることができるはずです。私もその歩み寄りに一役買いたいです。