夕日を眺め1年を締めくくる
Enjoy Busan - 釜山の散歩道「洛東江河口道」
釜山の西側、洛東江(ナクドンガン)と海が交わる場所は、夕日がとにかく美しい。洛東江河口近くの道を歩くと、赤く燃えるような夕日に照らされ、影が長く伸びていることに気付く。ダイナミック釜山では、夕日が美しい釜山の散歩道「洛東江河口道」を紹介する。
五つの生態公園をつなぐ道
釜山市洛東江管理本部は、洛東江河口にある①三楽(サンラク)、②華明(ファミョン)、③大渚(テジョ)、④麦島(メグド)、⑤乙淑島(ウルスクド)―の五つの生態公園をつなぐ散歩道「洛東江河口道100里」を整備した。
▲三楽生態公園の野生花団地
▲麦島生態公園に咲くコスモス
洛東江河口は、川と海が合流する所で、生態系の宝庫とも言える場所だ。くねくねとした洛東江の水路は、下流部分に肥よくな堆積物を流す。そこで形成された三角州には、アシや水草が育ち、えさに多様な生物が集まり、韓国最大の渡り鳥の飛来地となった。洛東江河口の三角州と湿地をつなぐ生態公園は、面積約1480万平方メートルで、自然と触れ合える市民の憩いの場として人気を集めている。
▲乙淑島生態公園で自転車をレンタルして楽しむ市民たち。
河口の散歩道は、五つの生態公園の散策路をつないでおり、1周が約40キロメートルだ。徒歩では約9時間半、自転車では4時間ほどかかる。探索コースでは、大東華明大橋歩道や大渚・麦島生態公園、洛東江河口堤、乙淑島、三楽生態公園、華明生態公園、大東華明大橋を周遊できるようになっている。桜が美しい三楽生態公園や、韓国最大の菜の花畑を誇る大渚生態公園、秋の写真撮影にぴったりな葦原、写真映えするピンクミューリーの群落地、渡り鳥を見ることができる麦島と乙淑島生態公園などがある。1年間、いつ歩いても美しい散策路だ。
行き方:都市鉄道2号線華明駅または徳川(トクチョン)駅、都市鉄道3号線江西区庁駅から河口道のコースに行くことができる
最高の夕日に出会う乙淑島生態公園
洛東江河口道は、川を眺めながら歩くことができる。歩道が整備されており、気軽に散歩しながら物思いにふけてもいい。特に大東華明大橋から乙淑島生態公園へ歩いていくと、遠くにゆっくりと日が沈む様子を見ることができる。
夕日とアシ、冬の渡り鳥の全てを見たいのであれば、乙淑島生態公園の周辺がおすすめだ。乙淑島生態公園は、渡り鳥公園と生態公園で構成される。天然記念物第179号である洛東江渡り鳥の飛来地の中心地であり、冬の渡り鳥を観察できる場所となっている。
乙淑島生態公園の散策は、入口にある洛東江河口エコセンターや、釜山現代美術館の裏から始めることができる。特にエコセンターの2階には、ガラス張りのバードウォッチング台がある。広々とした湿地の向こうに小さな黒い点のように見えるのが、渡り鳥だ。
▲電動カート
もう少し近くで渡り鳥を見るのであれば、エコセンターの駐車場から出発する電動カートもお勧めだ。メモリアルパーク、探訪体験場、乙淑大橋、埋立地など、乙淑島生態公園の主要な地点を一周することができる。1周の所用時間は約20〜25分だ。平日は、途中下車してもまた乗ることができるが、土日祝日は一度下車すると再度乗車することができないので注意が必要だ。
渡り鳥と適切な距離を
電動カートに乗って公園を周ると、公園の大まかな形が頭の中に入る。駐車場に再び戻り、電動カートを降りて本格的に探索を始めたい。平日の生態公園は特に静かだ。公園のあちこちに「立ち入り禁止」の表示があるのは、こうした静けさ楽しむ鳥を邪魔しないためだ。近くに渡り鳥がいても、立ち入り禁止線を守って離れて渡り鳥を観察する。適度な距離を保つことが重要だ。
▲洛東江河口エコセンター内にある渡り鳥のバードウォッチング台
▲乙淑島生態公園から眺めた日没の様子。
アシの間を歩いていると、太陽が徐々に沈んでいく。もう夕暮れの時間だ。空は赤く染まり、やがて公園全体が炎に包まれているような夕焼けが見える。夕日を最後に見たのはいつだっただろうか。静かに物思いにふけながら、この1年を締めくくった。
電動カート運営時間:午前10時から午後4時。ブレイクタイムは正午から午後1時まで。30分または1時間おきに運行する。毎週月曜日は定休日。雨天時は中止
おすすめ:エコセンターの陸橋を越えた反対側に、自転車の貸し出し場がある。身分証があれば平日は2時間無料、週末は1時間半無料で利用できる。利用時間は午前9時から午後4時まで。毎週月曜日と旧正月、雨天時など休業
洛東江河口エコセンター
○運営時間午前9時から午後6時。毎週月曜休館。
○行き方:都市鉄道1号線下端(ハダン)駅3番出口から市内バス58、58-1、58-2に乗車し、乙淑休憩所で下車
○住所:釜山市沙下区洛東南路1240(下端洞)