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「Busan is ready」…最も完成度の高いエキスポを目指す

尹大統領、パリのBIEでスピーチ…韓国は準備万全の候補国

開発途上国から先進国へと発展した韓国の経験、世界に共有

歌手のPSY、チョ・スミ、aespaのカリナなどPTのサポーターに


韓国の尹錫悅(ユン・ソンニョル)大統領は6月20日、フランスの首都・パリで開かれた第172回博覧会国際事務局(BIE)総会の4回目のプレゼンテーション(PT)で「私たちは準備が整った候補国だ」と発言、2030国際博覧会(ワールドエキスポ)の釜山誘致を呼びかけた。この日総会ではサウジアラビア、イタリア、釜山広域市の4回目のPTが行われ、尹大統領は自らスピーチを担当。11月末の開催地決定投票に先立って179のBIE加盟国の前で英語でスピーチし、誘致活動の前面に立った。


この日、立候補を表明している3カ国には30分間の発表時間が設けられ、サウジアラビア、韓国、イタリアの順で行われた。「江南(カンナム)スタイル」で有名な歌手・PSY(サイ)や都市計画専門家の陳亮教(チン・ヤンギョ)弘益(ホンイク)大学教授、子どもデジタル教育専門家のイ・スイン(株)エヌマ代表、尹大統領がPTを担当した。K-POPの人気ガールズグループ、aespaのメンバー・カリナが会場に映し出された映像内でPTの始まりを告げ、声楽家のチョ・スミはエキスポ誘致応援曲「共に(韓国語:ハムケ、We will be one)」のミュージックビデオで歌声を披露した。フランス出身の建築家・ドミニク・ペローは映像でメッセージを届け、釜山誘致を呼びかけた。


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△釜山広域市が2030国際博覧会(ワールドエキスポ)開催地選定のため、博覧会国際事務局(BIE)で第4回プレゼンテーションを終えた(写真=プレゼンテーションを中継で見ながら応援する釜山の市民、広安里海水浴場)。

 

PSYは韓国最初のPT担当として壇上に上がり、自身が2012年、パリのエッフェル塔前の広場で開かれた「江南スタイル」のフラッシュモブ(予告なしのパフォーマンス)イベントに約2万人の観衆が集まったことに触れ、「音楽が国境を超えて統合と革新の力を持つように、2030釜山エキスポが我々を一つにし、共に歴史を作り上げていくと信じている」と話した。


尹大統領は最終発表者として壇上に立ち、韓国の強力な誘致への意気込みを明らかにした。「韓国は優れたエキスポ開催に向けて、惜しみなく投資してきた。中央政府や地方政府、企業、市民、全政党、そして世界各地に住む約750万人の在外同胞が心を一つにし、釜山エキスポ開催を望んでいる」と話した。


さらに尹大統領は「世界中の人々と次世代のための韓国の約束」をテーマに、国際博覧会誘致の必要性を訴えかけた。「今、世界は過去と比較にならないほどの不確実性や環境危機、経済危機など複合的な困難に直面している。釜山エキスポは人類が直面する危機への解決の場になるだろう」と語った。


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△第4回PTの最終発表者として壇上に上がった、韓国の尹錫悅大統領。


尹大統領は「70数年前、戦争で焼け野原となった韓国は、国際社会の支援を受けて経済強国に変貌を遂げた。釜山イニシアチブを通じて開発の経験を国際社会と共有し、人類が直面する問題を解決する上で先導に立つ」と繰り返し強調。「すべての国がそれぞれの固有の文化や伝統、技術を充分に表現できる博覧会にする。110カ国以上の会員国に、歴代最大規模の参加支援を約束する」と話し、「釜山エキスポは次世代のための価値ある場となる」と説明した。さらに「2030年の釜山エキスポは、競争化社会から助け合いの社会にとって代わったことに価値を見出し、我々の視点を変えるエキスポとして長く語り継がれるだろう。共に世界を変え、よりよい未来へ歩んで行こう」と呼びかけた。


釜山市民、熱いエールを送る


「2030国際博覧会誘致プレゼンテーション」を前に、釜山各地には博覧会の誘致を願う市民が集まり、エールを送った。PT開催当日の午後8時、広安里(クァンアルリ)海水浴場には約300人の市民が集まり、白いレインコートを着て第4回PTを応援した。


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△広安里海水浴場で第4回PTに出席した韓国を応援中の釜山市民。


市民はPT開始の2時間以上前から、事前に設置された海岸特設ステージの電光掲示板前に集まり、博覧会誘致の応援曲を歌いながら色とりどりの夜光ブレスレットを振り続けた。「釜山は準備が整った」「釜山に誘致しよう」などの応援メッセージが書かれた紫色の横断幕やプラカードがあちこちで見られ、一部の市民は海を背景に写真を撮り、博覧会誘致への願いと応援の記録を個人のSNSなどに残していた。

市民は民楽(ミルラッ)刺し身センター前の砂浜に設置された大型電光掲示板前で、午後11時までリアルタイムでPTを観覧し、エールを送った。釜山鎮(プサンジン)区の宋象賢(ソン・サンヒョン)広場でも市民団体主導で「2030釜山国際博覧会誘致祈願」の応援イベントが開かれるなど、釜山各地でエキスポ誘致への熱気が高まった。


エキスポ開催地はこの日のPTなどを経て、11月末の総会で179のBIE加盟国の投票によって最終決定する。