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釜山市、EXPO精神を掲げ気候・環境変化に対応

「気候産業国際博覧会」国内外360の企業、気候分野の専門家が多数参加 


「気候危機(地球温暖化)」は世界中が直面しており、近い将来、目の前で起こりうる現実だ。気候の変化だけでなく生態系の崩壊など、自然破壊を引き起こしかねない。韓国政府は3月、2030年までに炭素排出量を大幅に減らすという「国家炭素中立グリーン成長基本計画」を発表。2018年炭素排出量基準の40%削減が目標だ。釜山広域市も政府の計画に合わせ、来年4月までの「第1回釜山市炭素中立基本計画」を立てている。これと共に「世界平和と人類の技術進歩に向けた大転換」というエキスポ精神を活かし、気候危機への解決法模索を始めた。


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△釜山広域市が第1回気候産業国際博覧会を開催。世界中が直面している気候危機(地球温暖化)問題の解決に取り組んでいる(写真は5月25日に開かれた気候産業国際博覧会の開幕式)。



釜山市は5月25~27日の3日間、海雲台(ヘウンデ)区の展示場・BEXCOで「第1回気候産業国際博覧会(WCE:World Climate industrial Expo)」を開催した。釜山市や産業通商資源部など12の省庁と自治体が主管し、サムソンやLG、現代、起亜自動車、SK、POSCO、ハンファQセルズなど国内外360の企業が参加。各社が提示する気候危機への対策などについて発表した。


今回の博覧会は「気候危機を乗り越え、持続可能な繁栄に向かう道」をテーマに開催され、当初ソウルか首都圏での開催が有力視されていたが、釜山市長が2030国際博覧会釜山誘致で掲げているサブテーマ「自然と持続可能な生活」との関連性などを訴え、政府と協議の末に釜山での開催となった。


博覧会のプログラムは開幕式、カンファレンス、展示会、各種イベント、閉幕式(ドリームコンサート)などを開催。開幕式では気候危機分野の世界的専門家や国際機構の関係者がスピーチしたほか、専門家会議のカンファレンスではビジネスサミット、都市サミットなどが開かれた。ビジネスサミットではグローバル先進企業のグリーン成長戦略や、持続可能な未来のための企業の役割などについて協議。都市サミットでは気候危機をめぐる都市の課題の解決と協力について論議し、持続可能で環境に優しいまちづくりの事例などを共有した。


5月27日には博覧会の閉幕式として、K-POP歌手が多数出演する「ドリームコンサート」がアシアードメインスタジアムで開かれた。同イベントはHD現代(旧 現代重工業)の後援で1995年に始まった、国内最大のK-POPイベントの一つ。これまでソウルのみで開催されてきたが、今年は国際博覧会誘致への願いを込め、初の釜山開催となった。HD現代は博覧会に参加した海外の関係者をコンサートに招待し、釜山エキスポ誘致を積極的にPR。コンサートは動画配信サービスなどを通じ、世界中に中継された。今年のコンサートでは人気グループのITZYやJO1、NMIXX、DREAMCATCHER、EVERGLOW、OH MY GIRL、ONEUS、TEMPESTなどが公演を行った。


釜山市と政府は、WCE開催の成果を6月開催の博覧会国際事務局(BIE)第4回プレゼンテーションに盛り込み、気候危機に積極的に対応する釜山のイメージをアピールする予定。