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暑さで疲れた体にエネルギーチャージスタミナ食の代表格「サムゲタン」

釜山の味 夏のスタミナ食


本格的な猛暑が始まる7月になり、韓国では「伏日(ポンナル)」が近づいている。伏日は「初伏(チョボッ)」「中伏(チュンボッ)」「末伏(マルボッ)」の3日間で、三伏(サンボッ)と呼ばれる。三伏は1年で最も暑い7月中旬から8月中旬にかけてあり、今年は7月15日、25日、8月14日。昔から韓国人は夏バテ対策のため、伏日には必ず高カロリーでタンパク質を摂取できるスタミナ食をたくさん食べていた。この時食べる主なスタミナ食は参鶏湯(サムゲタン)やチュオタン(どじょう汁)、ヨンポタン(牛肉、テナガダコなどの魚介類でだしをとったスープ)など、熱々のスープ料理。韓国には「以熱治熱(イヨルチヨル:熱をもって熱を制すの意味)」という言葉があるほど、料理を食べて敢えて汗を流し、暑さを和らげ、不足した塩分と水分を料理で補うという考えがある。


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△丸鶏や高麗人参など各種韓方の薬剤を入れて煮込んだ参鶏湯は、韓国のスタミナ食の王様だ。


■鶏1羽に体にいい韓方の薬剤がたっぷり


韓国人が最もよく食べるのが「スタミナ食の王」と呼ばれる参鶏湯。参鶏湯は鶏肉の内臓を取り除き、中にもち米や高麗人参、ナツメ、ニンニク、栗などを入れて煮込んだ料理だ。さまざまな食材と1羽の鶏を丸ごと使用しているため、栄養満点。韓国の公共機関・食品医薬品安全処が2020年に発刊した食品栄養成分の資料集によると、一食分の参鶏湯に含まれるたんぱく質は96gで、大人1日の推奨摂取量60~70gを大きく上回っている。


参鶏湯には必ず韓方の薬剤が入っている。店によって材料の構成は異なるが、「高麗人参」はどの店でも使用される。高麗人参の栄養成分のうち、「サポニン」は免疫力増進や疲労回復、記憶力改善、抗酸化作用効果、高血圧予防などさまざまな効能がある。高麗人参には他にもビタミンB・C・D、葉酸、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、アミノ酸など各種必須栄養素が豊富だ。


参鶏湯の栄養素を丸ごと摂取するためには、調理する過程で食材の栄養素がスープに溶け込むため、肉だけでなくスープも飲んだ方がいい。専門店で注文すると、各種おかずや食前酒として高麗人参酒が出される。高麗人参酒は参鶏湯を食べる前に飲むと胃酸の分泌を促進し、消化を助けるほか、多少脂っこく感じられる参鶏湯の風味を和らげてくれる。


■釜山の味が選んだ参鶏湯の人気店


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ペジョングァン東莱参鶏湯 

東莱(トンネ)区庁の近くにあり、毎年発行される「釜山の味」に必ず紹介されるほど、釜山市おすすめの参鶏湯専門店。伏日以外の日でも常に行列ができ、40年以上営業を続けている人気店だ。特製の牛骨を使用したスープで、臭みのないあっさりした味が自慢。ネギの千切りがたっぷりのっていて、基本のおかずにはゆでた砂ずりやカクテキ、浅漬けキムチ、水キムチのキムチ3点セット、そうめん、青唐辛子、ニンニクが出される。


〇メニュー:東莱参鶏湯(1万8000ウォン<約2050円>)、宮中参鶏湯(2万ウォン<約2280円>)

〇住所:東莱区東莱路116番ギル39 (ハングル)동래구 동래로 116번길 39

〇営業時間:午前11時~午後3時/午後5時~8時30分(月・火曜日定休日)

〇電話番号:051-555-2464  


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ウソン参鶏湯

都市鉄道(地下鉄)2号線水営(スヨン)駅4番出口近くにあり、40年以上参鶏湯のみにこだわり続けている。スープは濃厚なニンニクの香りが特徴。基本のおかずに出てくる砂ずりのフライも格別で、おかわりをする客が多いため唯一の「追加メニュー」になっている。長年営業を続けてきた店とあり、常に多くの客でにぎわっているため、行列覚悟で行ってみよう。


〇メニュー:参鶏湯(1万8000ウォン)、砂ずりのフライ追加(5000ウォン<約570円>)

〇住所:水営区廣西路10番ギル68 (ハングル)수영구 광서로 10번길 68

〇営業時間:午前11時~午後8時(日曜日定休日)

〇電話番号:051-751-2984