クッパ・プルコギ・ファインダイニング…釜山で味わう多彩な「韓食」の真髄
本場の釜山の味を探しに一緒に出かけてみよう。世界的に有名なグルメガイド「ミシュランガイド」と、釜山市の公式美食ガイドブック「2025 釜山の味」に同時に選ばれた釜山の名店をご紹介。ミシュランガイドの審査員の繊細な味覚を満足させた秘訣は何なのか、グルメ都市釜山の地元の人々が本物の名店と認める理由はどこにあるのか、詳しく見ていこう。今回は、クッパ・プルコギ・ファインダイニングまで、多彩な韓食の真髄を堪能できる釜山の名店3軒を紹介する。
■ ハプチョンクッパチブ(합천국밥집)
南(ナム、남)区、龍湖洞(ヨンホドン、용호동)にある「ハプチョン(陜川、합천)クッパチブ」は、初めてテジクッパ(豚肉クッパ)を食べる人におすすめの名店だ。ここのテジクッパは、他店とは異なり、澄んだスープから豚肉の臭みがほとんど感じられない。大ぶりの肉もたっぷりと入っていて、食べ応えも十分だ。
透き通ったスープは、牛骨を煮込んでスープが濁る前に取り出して作られる。旨味とすっきりとした味わいが同時に感じられるこのスープは、時間が経つほどまた思い出して食べたくなる味だ。
豚肉の臭みを取り除く秘訣は「トリョム」だ。「トリョム」とは、ご飯と豚肉などの具材を器に盛り、熱々のスープを注いでは捨てる作業を繰り返す調理法だ。この作業を何度も繰り返すことで、スープが豚肉表面の臭いの原因となる成分を洗い流し、ニンニクや胡椒などのスープに入っている各種香辛料が、残った臭みを和らげる役割を果たす。
「ハプチョンクッパチブ」のもう1つの人気メニューは、茹でた豚肉が豪快に切り分けられた「スユク(ゆで肉)」だ。数量が限られているため、早めに行かないと品切れになることがある。また、午前11時から午後1時までは、2人前以上の注文から受け付けるため、注意が必要。
住所: 南区 龍湖路 235
営業時間 : 午前9時~午後2時 / 午後2時30分~午後8時 (祝日休業)
メニュー : テジクッパ(12,000ウォン)、スユク(40,000~45,000ウォン)
電話番号 : 051-628-4898
※テイクアウト可能、外国語メニューあり
■ 広安里オニャンプルコギ釜山チッ(광안리 언양불고기 부산집)
オニャン(彦陽、언양)プルコギは、牛肉に細かく切り込みを入れ、焼き網の間に肉を挟み、炭火で香ばしく焼き上げた料理だ。
この料理は、1960年代の京釜高速道路(ソウルと釜山を結ぶ高速道路)建設時に、蔚山(ウルサン、울산)広域市彦陽付近に派遣された労働者たちが食べたことをきっかけに、口コミで広まり全国的に有名になった。
釜山でオニャンプルコギを味わいたいなら、30年の伝統を誇る「オニャンプルコギ 釜山チッ」がおすすめだ。通称「釜山チッ」と呼ばれるこの店は、厳選された雌の韓牛と、店で直接栽培したオーガニックの農作物のみを使用している。
オニャンプルコギを注文すると、軽く味付けされたプルコギが炭火の網焼きでじっくりと焼かれる。肉は細かく刻まれたような見た目だが、歯応えが残っていて、食感がよいのが特徴だ。さっぱりとした味付けは強すぎず、肉の味わいを一層深める。
このお店では、オニャンプルコギのほかにも、ロース・カルビ・ハラミなど、さまざまな部位の牛肉を楽しむことができる。さらに、生肉をまるで刺身のように薄く切った、牛刺しも味わうことができる。
住所: 水営(スヨン、수영)区 南川(ナムチョン、남천)パダ路 32
営業時間 : 午前11時~午後9時30分 (年中無休)
メニュー : オニャンプルコギ(200g当たり 35,000ウォン)
電話番号 : 051-754-1004
※駐車可能、テイクアウト可能、外国語メニューあり
■ 牛功幹(ソゴンガン、소공간)
「小さな空間」または「牛を扱う空間」という意味を持つ「牛功幹」は、美しい盛り付けと独創的な料理が魅力の韓食ファインダイニングだ。
ランチは8コース、ディナーは11コースで構成されている。ランチとディナーのメイン料理全てに、韓牛のヒレ肉またはリブロースのステーキと、48時間かけて釜で煮込んだコムタン(牛骨スープ)が提供される。
ステーキとコムタンに使用される牛肉は、すべて1++等級(最高ランク)の韓牛だ。前菜とデザートは季節ごとに変わり、主に旬の地域特産品を使った料理が提供される。ワイン・ウィスキー・日本酒などを持ち込んで、一緒に食事ができるコルケージのサービスも利用可能だ。
子ども向けのメニュー・椅子・食器もしっかり準備されている。また、アレルギーなどの理由で、避けたい食材がある場合は、予約時に事前に伝えるとよい。
住所: 海雲台区 海雲台海辺路 298番ギル47、4階
営業時間 : 午後12時~3時 / 午後6時~9時30分 (毎週火曜日休業)
メニュー : ランチコース(92,000ウォン)、ディナーコース(182,000ウォン)
電話番号 : 010-5191-9002
※駐車可能、テイクアウト可能、外国語メニューあり