輝く光に包まれる冬の釜山
冬の釜山は日が暮れてからが本番。街はさらに明るく彩られる。市内の海岸公園や繁華街、海辺は色鮮やかなイルミネーションに染まり、夜ごとに違った表情の景色を見せてくれる。
小さく可愛らしいインスタレーションから没入型のメディアアートまで、釜山の冬の光の祭典は、思わず夜の散策に出かけたくなるほど魅力に溢れている。

民楽ルチェフェスタ

民楽ルチェフェスタ

民楽ルチェフェスタ
■民楽(ミルラッ、민락)ルチェフェスタ
*1月31日まで / 毎日 18:00~23:30
民楽水辺公園を華やかに彩る「民楽ルチェフェスタ(Millac Luce Festa)」が、今年もさらに充実したイルミネーションとプログラム内容で開催される。昨年初開催だったにもかかわらず、温かく童話のような雰囲気が評判を呼び、大きな人気を集めた。
今年のテーマは、音楽を探して公園を歩き回る猫「ミューズ」の旅。来場者はメディアギャラリーやルミナリエ、フォトゾーンを結ぶ光の道を辿りながら、ミューズと一緒に物語の世界を歩く。足元にはLEDゴボライト(絵柄や文字をLEDの光で壁や地面などに投影するもの)が星の模様を映し出し、冬の庭園をイメージした新しいインスタレーション作品も加わった。
週末には公演が行われ、公園は一層にぎやかに。深夜キャンプゾーンもオープンする。近くの「水営(スヨン、수영) 冬市場」では、手作りの雑貨や温かい食べ物、地域の特産品も用意されている。

民楽ルチェフェスタ

民楽ルチェフェスタ
■海雲台(ヘウンデ、해운대) 光祭り
*1月18日まで / 毎日 18:00~23:00
夏の明るい日差しが印象的な海雲台は、冬になると光に包まれ再び温もりを帯びる。12回目を迎える海雲台光祭りは、「STELLAR HAEUNDAE」をテーマに、亀南路(クナムノ、구남로) と海雲台の海辺を星明かりの散策路へと変える。穏やかな波のように広がる星のデザインが、街のあちこちを優しく照らし出す。
亀南路の入口にある「スターライトゲート」を抜けると、海岸へと続く「ステラウェーブゾーン」が広がる。中心には、星が弾ける瞬間をモチーフにした高さ4mの大型オブジェが設置され、さまざまな高さのツリーが加わり年末らしいぬくもりを添える。
海雲台広場では、毎日18時〜22時にサンドアートやラインアート・自転車発電体験・冬のフォトブースなどが体験できる。クリスマスシーズンには、小物を使った4カットフォトの撮影も可能だ。
海辺には「海雲台ユニバースゾーン」が設けられ、10mの地球型メディアアートと、180mにわたる光の散策路が続く。惑星や星、宇宙船をモチーフにしたオブジェが並ぶ幻想的な空間だ。

西面 光祭り
■西面(ソミョン、서면) 光祭り
*2月24日まで / 毎日 18:00〜23:00
釜山の中心、西面では6回目を迎える「西面光祭り」が街を明るく彩る。今年のテーマ「ライトステーション」は、忙しい都市での生活に“癒し”と“ロマン”を届ける演出だ。
西面1番街には5つのテーマゾーンが設けられ、フォトスポットも数多く設置される。メインとなる「ライトステーション」は、釜山の交通の要衝である西面を象徴し、祭りのスタート地点として来場者を迎える。
黄金色のライトが街を包み込み、西面の夜景がより一層輝きを増す。花火をモチーフにしたオブジェや輝くツリー、祭りの雰囲気を盛り上げる背景などが並び、家族や恋人、友人との夜を華やかに彩る。

光復路 冬の光 ツリー祭り
■ 光復路(クァンボンノ、광복로) 冬の光 ツリー祭り
*2月22日まで / 毎日 17:30〜22:00
釜山を代表する冬のイベント、「光復路 冬の光 ツリー祭り」が今年も華やかに開催される。今年のテーマ「K-ヌリ」は、「K(한국、韓国)」と「ヌリ(누리、世界)」を組み合わせ、韓国文化の魅力を感じながら楽しむ想像の旅を意味する。
100を超えるオブジェが街を明るく照らし、最新のメディア技術が導入されたツリーやアーチ、光の噴水が街の雰囲気を一層明るくする。
伝統とユーモアを取り入れた作品も多く、韓国伝統の笠(カッ、갓)という黒い帽子をかぶった虎や、河回(ハフェ、하회)仮面(河回村の伝統的な仮面)をつけた人物などが彩りを添える。多彩なフォトゾーンやガーデンエリアもあり、冬の活気に満ちた釜山を満喫できる。