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QRコードで都市鉄道に乗ろう

釜山広域市民の足である地下鉄「釜山都市鉄道」。1日平均90万人以上(2021年基準)が利用する、市民にはおなじみの公共交通機関だ。釜山市内の多くの観光地を手頃な価格で移動でき、観光客にも欠かせない移動手段だ。


釜山都市鉄道はプリントしたQRコードで乗車する「QR乗車券」を導入。また観光客向けに都市鉄道をより快適に利用してもらおうと「統合自動販売機」「顧客案内機」も導入した。


既存の乗車券はマグネット式の磁性紙乗車券。1985年の1号線開通後、現在まで38年間、韓国国内で釜山でのみ紙の乗車券が使われている。磁性乗車券は乗車前、ゲートの投入口に乗車券を入れて通過後、目的地の駅に到着してから券を再度出口の投入口に挿入しないと出られないため、乗車券を取って持ち歩かなければならない。しかしこの過程で乗車券を紛失したり、折れ曲がったりして磁性が乱れた場合にゲートの出入りがスムーズにできなくなるなど、不便な点が多かった。これらの点を解消するため、QR乗車券の導入に踏み切った。


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△釜山都市鉄道を利用する子どもたち


乗車券に出力されたQRコードをゲートにあるチェック機にかざすと、ホームへの出入りが可能になる。既存の磁性紙乗車券のように投入口に入れ、再度手に取る手間が省かれるため、出入り口で乗車券を取り忘れたり、紛失したりする心配が大幅に減る。導入初期の混乱を最小限に抑えるため、2023年上半期(6月)までは紙の乗車券とQR乗車券を併用し、下半期(7月)からQR乗車券に完全移行する。下半期からはスマートフォンで使えるアプリもサービスを開始する。


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△QRコード乗車券


QR乗車券、発券方法は?


QR乗車券は各都市鉄道の駅舎内に設置された「統合自動販売機(タッチスクリーン)」で購入できる。韓国語以外にも日本語、英語、中国語サービスがあり、外国人観光客でも簡単に発券可能だ。メイン画面の下段に表示された「日本語」ボタンを押すと、すべてのメニューが日本語で表示される。乗車券購入は画面左端に赤色で表示された「1日用乗車券販売」をタッチし、目的地か区間を選択する。


左側には釜山都市鉄道の全体路線図、右側には区間選択の画面が表示される。目的地まで何区間かわかっている場合はすぐ右側画面をタッチし、知らない場合は路線図から到着駅を探してタッチする。


次に年代(大人、中高生、子ども)と必要枚数を選択し、最後に現金を入れればQR乗車券が発券される。運賃は大人1400ウォン(約150円)、2区間(出発駅から10㎞以上から)は1600ウォン(約170円)。韓国で使える交通カードや観光客向けの観光カード「ビジット釜山パス」は100ウォン(約10円)割引の1300ウォン(約140円)、1500ウォン(約160円)で利用できる。


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△統合自動販売機


統合自動販売機では、乗車券販売以外にもお年寄りや体が不自由な人のための「優待券販売」やチャージ式交通カードのチャージ機能も利用できる。メイン画面左から2番目に表示された緑色のアイコンが交通カードのチャージ、3番目の青いアイコンが優待券販売、4番目のオレンジ色のアイコンが路線図照会だ。


QR乗車券の導入と共に、ゲートも新たに生まれ変わる。既存の鉄製バーを体で押してホームに入る「三脚ゲート」と、常時開放され、問題発生時に閉じる「新型フラップゲート(スピードゲート)」の2種類があるが、三脚ゲートではQRコードが印字された面を下にしてかざし、新型フラップゲートではQRコードが上に向くようにかざす。