外国人投資家、釜山に注目
今年1~3月、釜山市への直接投資が5倍以上急増
申告・到着額、異例の各2億ドル超えに
国際金融指数は世界27位を記録…着実に上昇
釜山広域市が世界主要都市の金融競争力を測定する代表指数「国際金融センター指数(GFCI)」で27位にランクインし、海外資本の釜山投資が大幅に増え、世界の投資家から注目を集めている。
今年の1~3月、釜山の外国人投資(FDI:Foreign Direct Investment)の申告・到着額が前年の同期間比で5倍以上に急増し、いずれも2億ドル(約309億円)を超えたことが分かった。極めて異例で、市が積極的な外国人投資・企業誘致活動を行ってきた結果だと分析している。
産業通商資本部が4月3日に発表した2024年1~3月の外国人直接投資動向によると、釜山地域の外国人直接投資の申告額(外国人投資者が投資の意を約束した金額)と到着額(実際に投資が成立した金額)は、それぞれ2億700万ドル(約320億円)と2億500万ドル(約317億円)を記録した。
△釜山広域市が外国人投資家の関心を集めている。外国人の直接投資が増え、世界的な投資社が評価する「国際金融センター指数」の歴代最高得点を記録した(写真は釜山国際金融センター周辺の夜景)。
釜山への外国人直接投資申告額が2億ドルを超えたのは1997年(3億1000万ドル<約479億円>)以来27年振りで、前年度1~3月の実績3200万ドル(約49億円)と比較すると552.9%急増した。
実際に外国人から投資された到着額も申告額に迫り、前年度の同時期3300万ドル(約51億円)と比較すると520.9%増加した。外国人直接投資の申告企業は計16社で、業種は主にITや電気・電子、卸小売業だった。主要投資国家と投資社はシンガポール6カ所、アメリカ4カ所、中国2カ所、香港1カ所、日本1カ所。市はこのような外国人直接投資の急増が、釜山に対する海外企業の事業意志と投資への信頼が確固であるためと評価した。
グローバル金融都市・釜山への成長も著しい。イギリスのグローバルコンサルティンググループ・ジーエン(Z/Yen)社は世界121都市を分析した、国際金融センター指数の第35回目の報告書を3月21日に発表。釜山は昨年比より6ランク上昇の27位にランクインした。2020年上半期は51位、2021年36位、2022年30位と着実に順位を上げている。
釜山はグローバル金融都市選定の主要評価要素として▽人的資本▽ビジネス環境▽金融部門の発展▽基盤施設▽評判の全5分野で昨年下半期と比較して点数が大幅に上がり、歴代最高点の717点を記録した。アジア太平洋地域の金融都市では9位、「今後重要性が伸びる金融中心地15大都市」では7位にランクインした。
釜山市長は「昨年、外国人の直接投資誘致が過去最高を記録したのに続き、今年1~3月の投資実績に至るまで優秀な成果を記録したのは、企業経営に良い都市・釜山への信頼度を高められたため。釜山のグローバルハブ都市特別法を制定し、シンガポールや香港のような国際ビジネス自由都市に成長させ、より多くの人や企業、資金が集まる都市にしていきたい」と話した。