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Enjoy Busan「釜山」どこまで知ってる? ④二妓台海岸散策路

岩壁を打ち付ける波の音で、ストレスを吹っ飛ばそう!


五六島スカイウォーク~二妓台自然マダン~ノンバウィ~チマバウィ~二妓台オウルマダン~銅鑛山跡~二妓台トンセンマル     所要時間:約3時間


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△二妓台自然マダンから眺めた五六島の全景。


「始めが大事」「千里の道も一歩から」。釜山~江原道(カンウォンド)をつなぐ約770kmのヘパランキルの始まりである「五六島(オリュクト)日の出公園」は、この格言が最も似合う場所の一つだ。新型コロナウイルス感染症(コロナ19)の影響でほとんどの博物館やイベント会場などが臨時休館に入った3月、韓国を代表するヘパランキルの最初のコースに向かった。多くの人々はマスクをつけていたが、表情は明るく、4月にピークを迎える菜の花はすでにつぼみをつけ始めていた。今月はゆっくりと春の訪れを感じられる二妓台(イギデ)海岸散策路を紹介したい。


韓国東海岸の象徴、ヘパランキル
五六島日の出公園からスタート


釜山カルメッキルや済州(チェジュ)オルレッキル、智異山(チリサン)トゥルレッキルなど、韓国には歴史と文化を感じられる散策路が数多くある。その中でも釜山の五六島日の出公園(以下日の出公園)は韓国有数のトレッキングコース・ヘパランキルのスタート地点として知名度が高く、代表的な海岸散策路の一つだ。


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△スイセンが満開の二妓台海岸散策路のスタート地点。


ヘパランキルは、全長約770kmの50コースで構成されている。「ヘパラン」は「東海に浮かぶ太陽と青い海とともに歩く」という意味だ。

この日歩いたのはヘパランキル第1コースにある、日の出公園から二妓台トンセンマルまで続く二妓台海岸散策路だ。元々ヘパランキル第1コースは日の出公園を出発して広安里(クァンアルリ)の海岸を通り、海雲台(ヘウンデ)の尾浦(ミポ)に至る約18kmの道のりだ。軽いハイキングを楽しみたい人には二妓台トンセンマルまで歩く短いコースも人気だ。


日の出公園に来たら、スカイウォークにも足を延ばしてみよう。2013年にオープンした五六島スカイウォークは、高さ35mの断崖絶壁の上に、床が透明なガラスの橋が15m続いている。15mだからといって、侮ってはいけない。足元のガラスを通して橋の下に打ち付ける白波を見ていると、足が震えて1歩を踏み出すのもやっとだ。


スカイウォークは年間100万人以上が訪れる釜山を代表する観光名所で、普段はガラスの橋の上で思い思いのポーズをとりながら写真撮影を楽しむ観光客でにぎわうが、現在はコロナ19の影響で臨時休業中だ。


妓生(キーセン)の伝説が息づく二妓台


五六島スカイウォークを降りて、向かいの傾斜がある丘を登る。ヘパランキルの案内板にあるコースの難易度は「簡単」となっているが、都市部の平坦な道に慣れている人にとっては決して楽とは言えないため、運動靴を履いていこう。


息が上がってくるころ、「二妓台自然マダン」に到着。五六島が見渡せる丘に位置する自然マダンの広場にはベンチと花壇があり、市民の憩いの場になっている。コロナ19で学校や幼稚園が休校となった子どもたちはマスクのまま走り回り、大人は黄色いスイセンや咲き始めた菜の花の写真撮影に余念がない。マスクさえなければいつもと変わらない風景だ。コースはまだ終わらず、「二妓台海岸散策路」はここからが本番だ。

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△二妓台海岸散策路に沿って散歩する市民の様子。


「二妓台」という地名の由来はどこにあるのか。釜山出身の郷土史家であるチェ・ハンボク(1895~1968)氏が壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の時、日本軍が水営城を攻め落として祝杯をあげる中、2人の勇敢な妓生(キーセン、妓女の意味)が酒に酔った将軍を抱いて海に身を投げたという伝説を提唱し、この話が広く知られることとなった。


伝説に登場する二妓台の海岸散策路は、五六島方向から出発すると、ほとんどが下り坂になっている。反対側の二妓台トンセンマル側から出発した場合は上り坂なので、五六島から出発するのがおすすめだ。山登りに慣れていない人は見逃すかもしれないが、この散策路から見える一瞬一瞬全ての景色が絶景だ。右側には青い海の上にそびえる岩壁に白波が打ち付ける心地のよい音が響き、左側に目を向けると名の知れない樹木の緑と美しい花が楽しめる。


隠されたしるしを探せ!
ノンバウィ・チマバウィ


二妓台の海岸散策路をより楽しめる方法がある。コースを歩きながら、ノンバウィやチマバウィと呼ばれる奇岩を見つけることだ。二妓台は太宗台(テジョンデ)や洛東江(ナクトンガン)の河口、没雲台(モルンデ)などと並ぶ国家地質公園だ。韓国政府が地質学的に研究価値があり、景観の優れた場所として公園に指定した。海岸沿いの絶壁と波や風が侵食してできた波食台(はしょくだい)が絶景を成す。


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△たんすを積み上げたような形の「ノンバウィ」。


ノンバウィは、まるでノン(服などを入れる韓国式のたんす)が積み上げられたようになった岩で、最も目につきやすい。道中ではノンバウィ展望台にも立ち寄れる。ノンバウィの由来は20世紀初期にさかのぼる。経済的に発展しつつあった釜山に移住し、二妓台や影島(ヨンド)などで漁を続けていた済州島の海女たちが互いに連絡を取り合うため、しるしとなる岩に「ノンバウィ」と名付けたと伝えられている。ノンバウィは仏が子供を抱いている姿に似ていることから「石仏像バウィ(トルブチョサンバウィ)」または「石仏バウィ(トルブチョバウィ)」とも呼ばれた。ノンバウィ展望台からさらに歩いたところにあるチマバウィは、チマ・チョゴリのチマ(スカート)を広げた姿に似ていることからこの名前が付けられた。


岩壁のあちこちに見られる番小屋(警備・監視に当たる軍人のいる小屋)も印象的だ。二妓台はスパイの侵入を防ぐための軍事地域として、長い間、一般市民の立ち入りが禁止されていた。1993年にようやく一般開放された後、2005年から散策路を造成し、現在のような釜山を代表する散歩道となった。今も所々に残る番小屋と絶壁が、ここが軍事地域であったことを思い起こさせる。


映画「TSUNAMI-ツナミ-」のロケ地
二妓台オウルマダン


木製の階段を上り下りしていくと、平地の「二妓台オウルマダン」が現れる。海と向かい合ったスタンドがあり、広安大橋と向かいの海雲台を眺めながらここで少し休憩するのもいい。韓国で1000万人以上の観客を動員した映画「TSUNAMI-ツナミ-(原題:海雲台)」のロケ地という表示板も立てられている。オウルマダンは二妓台の駐車場とも近く、車でやってきてピクニックを楽しむ市民の姿も多く見られた。山道や階段が困難な場合は、このコースを歩くのもおすすめだ。


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△銅鉱山跡地。


オウルマダンを過ぎ、また歩き出すと、次は銅鉱山跡が見えてくる。20世紀初期の二妓台一帯には五つの銅鉱山の坑道があったと伝えられている。表示板がある場所は2番目に採掘が始まった坑道跡地2号で、水平550m、垂直380mまで掘り下げられていたとされる場所だ。銅鉱山を過ぎて海岸に降りると、海女が漁具を保管し、潜水服に着替えていた「旧海女の休憩所」がある。数年前までは海女が自ら捕った海産物をその場で味わえる場所として有名だったが、現在は撤去され、跡地のみが残っている。


再びコースに戻ると、歩き始めた時と違って平らな道が続き、ようやく軽いハイキングをしている気分になれる。陸橋を数回渡ったころ、「丘の端」を意味するトンセンマル展望台に到着。トンセンマルではこれからコースを歩き始める人や、展望台で写真撮影を楽しむ人々、コース完走の喜びをかみしめている人など、さまざまな光景が見られた。


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△トンセンマル展望台で記念撮影をする人々。


名前も知らない草花と時間を共にした長い道のりも、歩き終わってみると、散策中に聞こうと思って準備していた音楽の存在を忘れるほどあっという間だ。ヘパランキル第1コースの終着地である海雲台の尾浦まで歩けそうなほど体力も残っている。


憂欝(ゆううつ)でストレスがたまっているときは、波の音と草木に囲まれたヘパランキルを歩いてみよう。歩くだけでも元気が出てくるような、すてきな体験ができるかもしれない。


[アクセス]
都市鉄道2号線慶星大・釜慶大駅3番出口→市内バス24、27、131番のいずれかに乗車→五六島スカイウォーク停留場下車。

4~12月にはトンセンマル展望台から慶星大・釜慶大駅までの南区マウルバス2番を運営している。


写真:権晟勲