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カプセル列車に乗れば車窓に広がる大海原のとりこに

Enjoy Busan-観光列車 


ガタゴト揺れる列車の車窓に開ける広い海。短いトンネルを過ぎ、停車したヨーロッパ風の汽車は1~2分後、乗客を乗せて再び出発する。窓には青い海と木々の緑が過ぎてゆく。


2020年10月に開通した観光海辺列車「海雲台ブルーラインパーク」に乗車すると、海雲台(ヘウンデ)海水浴場から尾浦(ミポ)、青沙浦(チョンサポ)、松亭(ソンジョン)まで続く風景が堪能できる。今月のダイナミック釜山ではブルーラインパークなど、釜山の観光地をゆっくり楽しめる観光列車を紹介したい。

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▲海雲台ブルーラインパークの海辺列車が走っている海辺の全景。


■釜山観光の必須コース

「海雲台ブルーラインパーク」


香港のトラムは、レールの上を走る路面電車として知られている。地上より高い場所から都心の風景を見ることができ、香港観光の際は必須コースとなっている乗り物だ。釜山広域市の海雲台区にも、これと似た名物「海雲台ブルーラインパーク」がある。


海雲台ブルーラインパークは旧廃線鉄道の約4.8㎞区間を再開発し、新たに観光列車として開通した観光施設で、タルマジトンネルや青沙浦停留所、タリットル展望台、九徳浦(クドッポ)、松亭停留所(旧松亭駅)など6カ所の停留所がある。


家族や恋人と水入らずの時間を過ごせるレールウェイ「スカイカプセル」もある。スカイカプセルは地上7~10mの高さに設置されたレール上を通り、空中から外の景色が楽しめる。海辺列車の線路の脇には遊歩道が造成されており、列車のコースに沿って散歩できる。海辺列車、スカイカプセル、散歩道の3コースがあり、海雲台の海が楽しめるスポットだ。


■異国情緒あふれる雰囲気の列車に乗り、景色をゆったりと鑑賞


「海雲台海辺列車(以下、海辺列車)」は、海雲台海水浴場の東端・尾浦(ミポ)を出発し、松亭海水浴場まで時速15㎞でゆっくり走行する。高層ビルが建ち並ぶマリンシティから広安大橋、青沙浦、松亭駅まで海と都市の景観が広がる。片道では尾浦停留所を出発し、終点まで30分ほどかかる。


列車はヨーロッパの都市部を走る路面電車のような、四角い車体。赤、緑、黄、青の4色がある。乗客全員が車窓からの風景を楽しめるよう、座席が海側を向くように設置されている。


海辺列車の片道料金は1回利用券が7000ウォン(約720円)。ただしチケットを購入後、途中下車する場合は2回利用券(下車後、もう一回乗車できるチケット)を購入したほうがお得だ。2回利用券は1万ウォン(約1020円)。このチケットがあれば往復乗車が可能で、海辺の風景を特に楽しみたい場合はこのチケットを利用しよう。全ての停留所で使える6回利用券は1万3000ウォン(約1330円)。


■空から海を見下ろすような「スカイカプセル」

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▲スカイカプセルが線路の上を通り過ぎるところ。


 ケーブルカーのような「スカイカプセル」は、家族や恋人との利用にお薦め。尾浦停留所2階から出発し、1~2人、3~4人で乗車できる。海辺列車の線路から地上7~10mの高さに設置されたレール上を、時速4㎞で進む。尾浦停留所から青沙浦停留所までの約2㎞を走行し、乗車時間は約30分だ。高い場所から見る風景を余すところなく楽しめ、釜山の海を独り占めしているような気分を味わえる。車両1台単位で利用でき、料金は片道2人乗りが3万ウォン(約3070円)。3人乗り3万9000ウォン(約4000円)、4人乗り4万4000ウォン(約4500円)。スカイカプセルは、海辺列車と合わせて利用できる統合型チケットも販売している。


●海雲台ブルーラインパークへのアクセス

尾浦停留所(海雲台区中洞948-1):都市鉄道2号線中洞(チュンドン)駅7番出口から大通りに沿って尾浦五差路まで約600m直進。海が見える南西方面の道路に沿って再度140mほど直進後、左側。

〇ホームページ:www.bluelinepark.com

連絡先:051)701-5548


■天恵の自然を抱く太宗台遊園地

観光循環列車でのんびりと鑑賞


釜山市影島(ヨンド)区内の観光地である太宗台(テジョンデ)遊園地にも観光列車がある。敷地内の青々とした森や切り立ったような絶壁、奇岩怪石を観覧できる「タヌビ列車」だ。


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▲影島灯台の全景。


太宗台にはスリランカ政府から寄贈された仏舎利1粒、菩提樹2本が奉安されている「太宗寺(テジョンサ)」があり、釜山最初の有人灯台として知られる「影島灯台」、晴れた日には対馬が見える展望台など、見どころが多い。タヌビ列車は正門から中央広場を過ぎ、太宗寺、影島灯台、太宗台、展望台、南港(ナマン)眺望地、救命寺(クミョンサ)、中央広場に戻る約4.5㎞のコースだ。ゆっくり途中で休憩しながら歩くと、大人の足で2時間ほどかかる。


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▲太宗台中央広場を出発するタヌビ列車。


太宗台は、循環列車「タヌビ」に乗れば楽に見て回ることができる。名前は列車だが、先頭車両が3つの乗客車両を引きながら、道路の上を走る乗り物だ。


タヌビ列車は平日30分に1本の間隔で運行されており、チャガルマダン(砂利が敷き詰められた海岸)、救命寺、展望台、影島灯台、太宗寺の5カ所に停車する。敷地内では、乗車券を提示すればいつでも乗降と乗り換えが自由にできるため、お気に入りの場所を見つけて途中下車し、散歩を楽しむのもお薦め。乗車券は大人3000ウォン(約310円)、中高生2000ウォン(約210円)、子ども(満4歳~小学生)1500ウォン(約150円)。4歳未満は無料。


〇利用問い合わせ:釜山観光公社(051-405-8745)