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- 能登半島地震、被災地の1日も早い復旧を応援します 釜山市が救援金10万ドル、韓国政府は300万ドルを支援 マグニチュード7.6の激しい揺れで被害を受けた日本の石川県に対し、釜山広域市をはじめ韓国政府と自治体が人道的支援に乗り出した。釜山市は1月12日、日本に救援金10万ドルを支援することを発表。釜山市は48年前に日本の下関市と姉妹協定を結び、その後福岡市とも提携。大阪市、長崎県とは友好協力都市協定を結び、長く交流を続けている。今回の救援金支援は、日本の国民が地震による被害から一日も早く立ち直り、平穏な日常を取り戻すことを願い、被災者への救援物資などが切実に求められる日本へ人道的見地から支援が必要と判断し、実現した。朴亨埈(パク・ヒョンジュン)釜山市長は「思いもよらない地震によって被災された方々、犠牲となられた方のご遺族の皆様に心よりお見舞い申し上げたい。被災地の方々に1日も早く平穏な日常が訪れるよう願っている」と話した。韓国の外交部は能登半島地震の被災地復旧のため、300万ドル規模の人道的支援を行う。尹錫悅(ユン・ソンニョル)大統領は1月2日、岸田文雄首相に慰労の手紙を送り、被災地復旧への意志を明らかにした。石川県と友好交流関係を結ぶ全羅北道(チョルラプット)も、被災地に10万ドルを救援する。日本の外務省は「今回の救援を被災地の復旧と該当地域住民の早急な日常の復帰に役立ててほしい」という韓国政府の発表に対し「韓日友好協力関係を具現するもの」と喜びの意を表明。「これまでも韓国政府から尹大統領の書簡をはじめ心温まるメッセージをいただいたが、加えて今回の処置を講じて下さったことは韓日友好協力の証であり、日本政府として歓迎し、感謝します」とした。
- 釜山観光をより楽しく…各種展示・公演施設拡充 釜山文学館、釜山コンサートホール、釜山オペラハウス建設推進釜山市立美術館を大幅改装…2026年リニューアルオープン韓国を代表する観光都市・釜山広域市では、映画や美術、文学、公演関連の展示館を次々と開館、拡張、建設している。釜山を訪れた観光客により多くの文化コンテンツを提供するほか、長期滞在などで休養を目的とした「癒しの観光地」に変わりつつある。釜山市は金井(クムジョン)区に「釜山文学館」を建設する。2026年に着工し2027年完工、2028年年初の開館を目標としている。地下1階、地上4階の総面積4000㎡規模で、展示室や資料保管所、ブックカフェ、創作スペースなどが設けられる。市民や観光客など、誰でも気軽に足を運べ、展示・観覧、文学講座、創作体験ができるほか、釜山文学のアイデンティティを感じられる場所として構成される。△釜山市民公園に造成中の釜山国際アートセンターの鳥瞰図。海雲台(ヘウンデ)区の展示場・BEXCO(べクスコ)近くの釜山市立美術館では、より快適な環境で多くの見どころを提供しようと、施設のリノベーション事業を開始している。修復工事のため、李禹煥(イ・ウファン)空間(外部常設展示)を除く地下2階から地上3階までの展示スペースを改装する。展示室の恒温・恒湿システムの構築や3階展示場の統合、子ども美術館・教育空間のリフォーム、1階出入り口のサービス空間の改善、美術資料保管所の拡張、改善に取り掛かる。地域の新たな文化のシンボルとなるクラシック専用劇場・釜山コンサートホールと、オペラを専門に企画・制作する釜山オペラハウス建設も順調だ。釜山コンサートホールは、西面(ソミョン)近くの釜山市民公園内に2025年の開館を目標としており、釜山オペラハウスは釜山港北港近くに2027年の開館を目指している。
- 加徳島新空港、開港への滑走路…2029年12月開港 韓国政府、新空港基本計画樹立24時間運営、安全なスマート空港釜山市、ビジョン・戦略を宣布南部圏のグローバルハブ空港建設韓国政府と釜山広域市が加徳島(カドクト)新空港の2029年12月早期開港を目標に、施策を推進している。釜山市は1月11日、市役所1階の大会議室で「加徳島新空港ビジョン・戦略宣布式」を実施。朴亨埈(パク・ヒョンジュン)釜山市長は宣布式で、加徳島新空港を「南部圏グローバルハブ空港」として建設するビジョンや4大推進戦略、12の重点推進課題を提示した。新空港の建設を機に釜山が南部圏(釜山、蔚山、慶尚南道)の経済や産業中心都市として、世界の物流が集中する△アジア複合物流ハブ、世界資本と人材が集まる△グローバルハブ都市の仲間入りを約束した。韓国政府機関の国土交通部(以下 国土部)は、新空港の基本計画で明らかにした単独の滑走路造成から、追加滑走路建設の必要性と必然性を示し、これを反映した釜山市の構想などを発表した。△加徳島新空港のイメージ。デザイン・Design Guelggol国土部も「加徳島新空港建設事業」を昨年12月29日に樹立・告示し、2029年12月の開港を目標に事業を本格的に推進する。国土部の基本計画によると、加徳島新空港は▷24時間運営可能な空港▷釜山新港などと連携したグローバル物流ハブ空港▷安全なスマート空港を目標に、13兆4900億ウォン(約1兆4860億円)を投入し、建設される。空港の利用客が市内中心部などにスムーズに移動できるよう、空港までのアクセス道路を9.3㎞延長し、釜山新港隣接の鉄道から新空港をつなぐ空港鉄道(延長16.5㎞)を建設するほか、海上移動のための沿岸旅客ターミナル設置も推進する。
釜山を楽しむ
- コーヒー都市①機張の海辺カフェ カフェ?リゾート?カフェに寝転んで海を観賞最近、韓国旅行で日本人観光客の必須コースになっている「カフェ」。観光名所や景色の美しい場所におしゃれなカフェが続々とでき、景色を楽しみながら癒しを感じられ、写真スポットとしても人気だ。特に韓国を代表するコーヒー都市・釜山広域市には、至るところにおしゃれなカフェが点在する。「だから釜山」では、今号から3回にわたって釜山の人気カフェ通りを紹介する。初回は機張(キジャン)郡の海辺に立ち並ぶカフェだ。△ウェイブオンコーヒーの人気スポット・屋外のソファー席。写真・ 権晟勲■美しい機張の海辺にはコーヒーの香りが漂う釜山で最も長く、美しい海岸のある機張郡一帯は、一面に広がる青い海に奇岩絶壁、静かな海水浴場などがある自然豊かなエリア。周辺にはオシリア観光団地やホテル、ゴルフ場、テーマパークなどが並び、食べて、飲んで、楽しめるリゾート地として開発されている。海辺の道路を車で走ると、各要所や小さな町のあちこちに個性的なカフェがある。どのカフェも美しい海をのんびり鑑賞できるよう、洗練されたインテリアにゆったりとした座席、各種スイーツで、機張を訪れる人々の必須コースになっている。△ヘイドゥンの前にある海辺散策路。写真・ 権晟勲■ここがSNSの人気スポット!機張の海辺カフェ機張郡の海辺カフェで代表的なのが、Waveon Coffee(ウェイブオンコーヒー)とHayden(ヘイドゥン)の2カ所。コーヒー都市・釜山の中でも規模が大きく、どちらも数百人以上の客が一度に利用できる広さだ。海東龍宮寺(ヘドンヨングンサ)やロッテプレミアムアウトレットなどに立ち寄った観光客や買い物客の多くが足を延ばすスポットとして定着しつつある。ウェイブオンコーヒーは釜山の最も東側にある林浪(イムナン)海水浴場の近くにあり、機張海辺カフェの流行の発祥となった人気スポット。白い四角の箱を折り曲げたような外観に松の木と海が調和した、アートな雰囲気のあるカフェだ。ウェイブオンコーヒー最大のメリットは、大きな窓ごし一面に海が広がり、店内や屋上の席、海の目の前に見えるふかふかのソファー席など、店内どの席からでも海を眺められること。暖かくなってくると、屋外の席がベストスポットに。目の前に海が広がる外の席にはふかふかのクッションやソファーが置かれ、席に寝転んで海を見ることも可能なため、リゾート地に休暇を楽しみに来たような気分を味わえる。△ウェイブイオンコーヒーの看板メニュー・コーヒーとブルーベリーチーズケーキ。Waveon Coffee住所:機張郡長安邑ヘマジ路286 기장군 장안읍 해맞이로 286価格:アメリカーノ(ブラックコーヒー)が豆によって7500~8000ウォン(約830~890円)。電話番号:051-727-1660 もう一軒の大型カフェ「ヘイドゥン」は、水産科学研究所の南側にある。同店も3階建てのモダンな造りで、1階で注文を受け、2、3階、屋上の席に座るシステムだ。特に目を引くのは、1階のスイーツコーナー。種類豊富なパンやケーキなどが食欲をそそる。カフェの片側が海方向を向いており、どこに座っても美しい眺めが一望できる。カフェの前には白く波打つ海岸が広がり、波の音を聞きながら散歩したり、テラスで海を眺めながらスイーツに舌鼓を打ったりと、色々な楽しみ方ができる。Hayden住所:機張郡イグァン邑ムンオソンギル22 기장군 이광읍 문오성길22価格:アメリカーノ5500ウォン(約610円)、カフェラテ6000ウォン(約660円)。電話番号:051-728-4717 ■海を眺めながらコーヒー、パンを楽しむベーカリーカフェ△チラムサゲで販売中のパン。写真・ 権晟勲韓国のカフェではスイーツが欠かせない。先ほど紹介したカフェにもおいしいスイーツは数多く売られているが、最近機張一帯で特に注目を集めるのが、塩パンで話題のカフェ「七岩四季(チラムサゲ)」と、甘いイチゴショートケーキが人気の「LIFE LIKE(ライフライク)」だ。チラムサゲは、ヘイドゥンから北方向に2㎞ほど離れた七岩港(チラマン)の一角にある。同店は3階建てで、韓国政府が公認した国内15人のパンの名匠(職人)のうちの一人「李興龍(イ・フンヨン)」さんが開発したパンが食べられる。チラムサゲの看板メニューは塩パンで、最近は塩味をベースにしたベーグルも人気を集めている。職人のパンをコーヒー、機張の海の眺めと一緒に楽しめるという3つの要素が加わり、同店は釜山で最も人気のカフェとなっている。△チラムサゲの看板メニュー・塩パンとアインシュペナー。七岩四季住所:機張郡日光邑七岩1ギル7-10 기장군 일광읍 칠암1길 7-10価格:アメリカーノ5700ウォン(約630円)。塩パン2個4000ウォン(約440円)。電話番号:0507-1318-4900 旬の果物で作ったケーキが有名な「ライフライク」は、ヘイドゥンから約800m離れた冬柏港(トンベッカン)の近くにあるこじんまりとしたカフェ。ケーキの中でも特に、スポンジケーキの上にクリーム、イチゴを交互に重ね、再度スポンジケーキをのせて生クリームとイチゴでデコレートしたイチゴショートケーキが人気。コーヒーとイチゴショートケーキという誰からも愛される組み合わせに、一切れずつ売られているため、テイクアウトにもぴったりのサイズだ。△ライフライクの看板メニュー・イチゴショートケーキとカフェラテ。写真・ skdlcm2003LIFE LIKE住所:機張郡日光邑日光路524 1階 기장군 일광읍 일광로 524 1층価格:アメリカーノ4500ウォン(約500円)。フルーツケーキ8500~1万ウォン(約940~1110円)。電話番号:0507-1441-9295 観光都市・釜山は、2024年「コーヒー都市」の魅力を満喫できる個性的なカフェと、コーヒーを使ったさまざまなコンテンツで観光客を迎える。今年釜山旅行に来たら、人気カフェに足を運んでみよう。SNS用の記念写真撮影もお忘れなく。
- 秘密の扉越しに広がる釜山の過去 ワイドアングルで見る釜山-釜山近現代歴史館△韓国銀行釜山本部の建物を改造した釜山近現代歴史館。金庫があった地下は美術館になった。写真・権晟勲龍頭山公園近くに歴史館オープン美術館・カフェ・お土産品店など完備南浦洞を訪れる観光客も注目釜山観光のシンボル・龍頭山(ヨンドゥサン)公園近くに新スポット「釜山近現代歴史館」がオープンした。公園北側の龍頭山公営駐車場入り口前にあり、独特な雰囲気のカフェや監獄を思わせる異色の美術館を見ようと、連日観光客が絶えない。建物は旧韓国銀行の釜山本部。釜山広域市は1月3日、中区大廳(テチョン)路の釜山近現代歴史館本館1階のロビーで「釜山近現代歴史館開館式」を一般公開した。入場料は無料。同歴史館は本館と別館に分かれており、本館の全体面積は約9077㎡、地下1階・地上6階。釜山市が2015年に旧韓国銀行釜山本部のビルを買い取り、歴史・文化・観光の要素を持ち合わせた博物館として、改装した。歴史館の2~4階は展示室で、1階「文化空間」にはカフェやお土産店などの各種店舗が並ぶ。△釜山近現代歴史館1階のカフェ。ゴールドバーチーズケーキなど、個性的なスイーツを販売している。写真・権晟勲カフェ「CASA BUSANO」では韓国銀行だった点を生かし、金箔でラッピングされた「ゴールドバーチーズケーキ」や「ゴールドバー胡桃クッキー」など、個性豊かなスイーツを販売している。韓国銀行釜山本部の金庫があった地下1階は「金庫美術館」に変わった。ここは金庫を保管していた空間をそのままに、厳重な鉄格子や分厚い壁、金庫門の跡が残っており、空いた空間には各種美術作品が飾られている。本館の開館を記念し、2月26日まで金庫美術館で「最も近く最も密やかな歴史」をテーマに、近現代文化と生活アートの展示会を開催中。2階の企画展示室では野球都市・釜山に関連した特別展示を3月17日まで開催し、3階の常設展示室では韓国初の開港都市・釜山の近代の様子を展示している。4階常設展示室では6・25戦争(朝鮮戦争)当時の様子や1960~70年代の輸出産業前進基地の様子、造船産業の発祥地、4・19革命と釜馬民主抗争に代表される民主化運動など、釜山の現代史に触れることができる。△近代釜山の生活風景を再現したジオラマ。 写真・権晟勲別館は本館の正門向かいにあり、元は東洋拓殖株式会社釜山支店として建てられたビルだった。その後釜山アメリカ文化院として使われ、現在の姿になった。別館全体は図書館のような仕様となっており、1階で本を選び、2階で読めるようになっている。2階の一角には別館の変遷が見られる展示もある。今年釜山の龍頭山公園を訪れた際には、釜山近現代歴史館に立ち寄ってみてはいかが。釜山近現代歴史館〇住所:中区大廳路112〇入場料:無料〇入場時間:午前9時~午後5時。カフェは午後9時まで。〇休館日:毎週月曜日
- 釜山で龍に願掛けをしよう! 2024年、新年が明けた。今年は韓国語で甲辰年(カッチンニョン)と言い、十干の「甲」の字と十二支の「辰」が出会う年を意味する。甲は「青々しさ」を意味する単語で、今年は「青龍(せいりゅう)の年」とも言われる。例えばアニメ『ドラゴンボール』に龍神のごとく登場する龍は、神秘的で願いを叶えてくれる神獣とされてきた。辰年の2024年、龍にちなんだスピリチュアルな場所へ行き、プラスの気運を感じてみよう。たっての願いを龍に願掛けをしてみるのもおすすめ。特に釜山広域市内の各地には、龍のパワーが感じられる伝説やエピソードが存在している。△海東龍宮寺境内の青龍前で記念写真を撮る家族。■願いを叶えてくれる「海東龍宮寺」釜山の東側で、機張(キジャン)郡の海に近い海東龍宮寺(ヘドンヨングンサ)は、釜山の代表的な新年のお出かけスポット。願いを叶えてくれるという伝説が寺内のあちこちにあり、国内外から多くの観光客が訪れる名勝だ。一面に広がる風景が古風な寺の建築に調和し、他にない雰囲気を演出する。寺に行く途中、十二支の動物の形をした石像が人々を出迎える。その年を象徴する動物の石像の肩部分や、像の隙間に銅銭を差し込んで願掛けをし、自身の干支の前で記念写真を撮るのがお決まりのコース。道なりに進み、石階段とトンネルを過ぎると、目の前に寺の全景が広がる。寺に入る石橋「龍門石橋(ヨンモンソッキョ)」にも龍が描かれている。龍門石橋を渡る途中、右側には複数の仏像と福豚の像が鉢孟(パル、器)を持って立っている。この鉢孟にお金を入れると、幸せになれると言われている。寺の本殿前の庭には昇天する龍をイメージしたオブジェがあり、叫ぶような姿で堂々たる気を吐いている。龍のオブジェを支える石を見ると、所々に雛僧(すうそう)の置き物がある。おどけた表情と可愛い仕草で、注目の的だ。この他にも、形や大きさの異なる仏像が寺内各所にあり、見ているだけでも楽しい。境内を回って龍のパワーをもらい、庭の黄金の福豚は触ると金運がアップすると言われるため、一度撫でることもお忘れなく。海東龍宮寺は東海(トンヘ)に隣接しており、釜山で日の出が見られるスポットの一つ。寺の近くにはロッテワールドアドベンチャー釜山やスカイラインリュージュなど、楽しい観光名所もある。〇住所:機張郡機張邑龍宮ギル86〇アクセス:都市鉄道(地下鉄)2号線海雲台(ヘウンデ)駅7番出口前→市内バス181番乗車→海東龍宮寺下車後、徒歩約15分。〇入場料:無料龍頭山公園の釜山タワー前にある青龍の銅像。■龍の頭に似た山「龍頭山公園」南浦洞(ナンポドン)の必須観光コース「龍頭山(ヨンドゥサン)公園」も、その名の通り龍にまつわるスポット。公園のある市内中心部の山「龍頭山」は、形がまるで海に向かって伸びる龍の頭に似ていることから、このような名前が付けられた。南浦洞の木々が生い茂る散歩道を過ぎて公園に着くと、繁華街のにぎやかさとは打って変わり、ゆったりと静かな雰囲気が漂う。公園のすぐ下に寺と聖堂があるため、穏やかで厳かな空気が流れている。龍頭山公園から釜山タワーに上る方向には、大きな龍のオブジェが空を見上げている。龍が手に持っている白い玉は「宝珠」で、仏教の説話にも出てくる宝物だ。宝珠を持っていると悪運を追い払い、願いを叶えてくれるという言い伝えがある。〇住所:中区龍頭山ギル37-55〇アクセス:都市鉄道1号線南浦駅7番出口を出て約185m直進→右側のエスカレーターを利用。△釜山市民公園内の鏡池に設置された龍のオブジェとイルミネーション。■星の海に龍が福を抱いた「釜山市民公園」釜山の中心繁華街・西面(ソミョン)近くの釜山市民公園内の鏡池(コウルヨンモッ)には、2月25日まで、龍のオブジェと光の照明が飾られている。龍のオブジェは展示スペースの中央に位置し、力強い表情と躍動感あふれる作りで子どもたちから特に人気だ。オブジェは幅4m、高さ3mで、金色のボタンが一つ一つ取り付けられ、龍のうろこを表現している。オブジェの周りを取り囲む計36万個の光の照明は、鏡池の透き通った水に反射し、幻想的な雰囲気を漂わせている。道なりに歩きながら周りを見渡すと、まるで光で包まれた宇宙空間にいるような気分を味わえる。照明の点灯時間は、午後5時30分から11時30分まで。〇住所:釜山鎮区市民公園路73〇アクセス:都市鉄道1号線釜田(プジョン)駅7番出口を出て、釜山銀行を左手にして曲がり、約500m直進→公園の正門で左方向に約300m進むと鏡池が見える。△海雲台海水浴場の砂浜に設置された龍のキャラクターオブジェ。写真提供:海雲台区■可愛い龍のキャラクターが迎えてくれる「海雲台海水浴場」海雲台海水浴場では毎年、その年を象徴する動物のオブジェを飾る。オブジェは人の背丈より遥かに高く、目の前に広がる海と調和し、毎年一風変わった写真スポットになる。青龍の年を迎えた2024年のオブジェは、青のやんちゃな子どもの龍。赤のきんちゃく袋を抱え、茶目っ気たっぷりの表情で行き交う人の目を引く。子どもの龍のオブジェは、松亭(ソンジョン)海水浴場でも見られる。夕暮れ時はさらに楽しい。1月31日まで海雲台海水浴場と亀南路(クナムノ)一帯では、第10回海雲台光祭りを開催中。亀南路は都市鉄道2号線海雲台駅の3、5番出口から海水浴場に続く通りで、メディアアートや光の装飾で彩られている。通りではストリートライブなど、楽しい催しもめじろ押しだ。海水浴場の砂浜には、四季をテーマにした光のオブジェ「四季の天の川庭園」やメディアアートを映し出す電光掲示板が設置されており、お出かけの際に立ち寄るのもおすすめ。・海雲台海水浴場〇住所:海雲台区海雲台海辺路264〇アクセス:都市鉄道2号線海雲台駅3、5番出口前・松亭海水浴場〇住所:海雲台区松亭洞712-2〇アクセス:都市鉄道2号線萇山(チャンサン)駅5番出口近くのバス停留場から急行バス1011番に乗車→松亭海水浴場入り口下車。
フード
- 韓国人が新年に必ず食べるトックッ 釜山の味 旧正月料理柔らかい餅に濃厚な牛骨スープがおいしい「トックッ」韓国は2月9日から、陰暦1月1日を祝う代表的な名節「ソルラル」の4連休だ。ソルラル当日の朝、韓国人は家族で集まり、温かい餅のスープ「トックッ」を食べる。各種チヂミやナムル、焼き物など家庭によってメニューは異なるが、どの家庭でも絶対に欠かせないのがトックッ。長寿と金運を願うソルラルの代表料理△韓国人が旧正月に必ず食べるトックッ。錦糸玉子や肉そぼろ、刻んだ海苔などさまざまな具材をトッピングする。トックッは米で作った長い「カレトッ(棒状の餅)」を葉銭(ヨプチョン、朝鮮時代の銅銭)のように丸形に薄くスライスして煮込んだもの。牛骨スープを塩で味付けし、スライスした餅を入れてよく煮込む。その上に玉子やネギ、海苔を細切りにしてのせ、さらに塩・しょう油などで味付けした牛肉をミンチ状にして沿える。なぜ新年にトックッを食べるのか。トックッには新年への願いが込められており、丸く長いカレトッはその形のごとく、順風満帆に長い人生を生きることを意味する。トックッに入る細切りの餅は銅銭を連想させ、今年は金運にも恵まれてほしいという意味が込められている。新年になると各家庭の年長者は食卓を囲み、子どもたちに徳談(トクタム)と呼ばれるお祝いの言葉をかける。この時、度々子どもたちに「トックッを何杯食べたのか」という質問を投げかけるが、ここでは「生まれてから今まで、トックッを食べた回数が年齢」という意味だ。これに因んで「トックッを食べると1歳年を取る」という言葉が生まれた。餅の代わりに餃子を入れることも地域、家庭によって異なるトックッ トックッの調理法は、地域や家庭によって少しずつ異なる。主な材料のカレトッを薄切りにして入れるのが一般的だが、北朝鮮や江原道(カンウォンド)では餅の代わりにマンドゥ(韓国式餃子)を入れたり、マンドゥと餅を両方入れたりする場合もある。全羅北道(チョルラプット)では、豆腐をトックッに入れることもある。牛肉の代わりに他の材料を入れる場合もある。海が近い慶尚南道(キョンサンナムド)では牡蠣を入れたり、味付けされた牛肉の代わりに塩で味付けし、煮詰めて細かく刻んだ鶏肉を入れたりする場合もある。ミンチ状ではなく牛肉を薄く細切りにし、しょう油で味付けしたチャンジョリム(牛肉のしょう油煮込み)を入れたり、全羅南道(チョルラナムド)では牛肉の代わりにキジの肉を入れたりすることもある。スープは牛肉や牛骨スープを使うのが一般的だが、鶏肉やカタクチイワシ、フグ、牡蠣から出汁を取ることもある。釜山地域のトックッ人気店釜山市役所の向かい「チョングクス」釜山市の公務員が選ぶ、代表的なトックッの人気店。平日のランチ、ディナータイムには必ず行列ができるほど、多くの人が訪れる。店名でもわかるように麺の専門店として開業したが、濃厚なスープの牛肉トックッが人気となり、今では看板メニューとして親しまれている。ククス、ビビンタンミョン(混ぜ春雨)も人気。〇住所:釜山鎮区中央大路990番ギル7 부산진구 중앙대로 990번길 7〇メニュー:牛肉トックッ8000ウォン(約890円)〇営業時間:月~金曜日午前8時30分~午後8時、土曜日午前8時30分~午後3時、日曜日定休日。 イガネソルロンタン海雲台(ヘウンデ)地域の住民に愛される、ソルロンタン・コムタンの専門店。トックッのベースは牛骨スープのため、牛骨を長時間煮込んで作るソルロンタン専門店のトックッは格別だ。注文すると、黒の石鍋にぐつぐつ煮え立ったトックッが出される。太めの牛肉は柔らかく、餅は噛み応えがある。〇住所:海雲台区佑洞3路19 해운대구 우동3로 19〇メニュー:韓牛牛骨トックッ1万2000ウォン(約1330円)、ソルロンタン9000ウォン(約1000円)〇営業時間:午前8時30分~午後9時、土曜日定休日。
- 「スープおかわり!」VIPもとりこの釜山オムク 最近、釜山広域市では突然のオムク(練り物)ブームが起きている。韓国の尹錫悅(ユン・ソンニョル)大統領やサムソン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長をはじめ、大手企業の代表が2023年12月6日、釜山の伝統市場で釜山オムクをおいしそうにほお張る姿がテレビで放映され、釜山オムクへの関心が一気に高まった。李会長がオムクを食べた後、店の主人にスープのおかわりを頼む様子がオンライン上で話題となり、市場の名物として定着している。△VIPが食べて注目を集めた、富平カントン市場内の「チャンウソン釜山オムク本店」。 大統領の食卓に並んだ高級オムクVIPがオムクを食べた場所は、富平(プピョン)カントン市場内の「チャンウソン釜山オムク本店」。同市場で夜市が開かれる区間(第2アーケード)の入り口から2区画過ぎ、右方向(第4アーケード)にある。この区間はオムク専門店だけでも9カ所あり、各種食品、加工食品を売る通りだ。同店では「李会長が食べた場所」という区間を作り、店内の大型テレビ画面で財界の関係者がオムクを食べる姿を流している。これらのPR効果もあり、同店には絶えず客が訪れる。店の従業員7人はオムクの箱詰めやデリバリー用のメニュー準備に余念がなく、専用の箱が50箱以上準備されるほどの盛況ぶりだ。通りがかりの人に、ここがSNSで話題のオムク専門店なのかと聞かれることも。同店は第4アーケードの左側から6番目にあり、「プレミアムオムク」を公言している。オムクの質は魚肉と小麦粉の割合によって変わるが、チャンウソンのオムクは魚肉の割合が90%を超える。魚肉の割合が高いため、スーパーなどで売られているオムクより遥かに淡白で、食べ応えがある。店の代表を務めるソン・ジャンウさんは、プレミアムオムクを目指し、高級化を進めてきたという。従業員によると、品質の良さを認められ、歴代大統領の食卓にもたびたび上がるそうだ。 △有名ブランドオムク「サムジンオムク」のオムクコロッケ。「プレミアム」と銘打つだけあり、一般のオムクより価格は遥かに高い。さまざまな形のオムクが入っている詰め合わせ(モドゥムオムク)は1.1㎏2万4500ウォン(約2680円)。大手企業が販売するオムクは1㎏が4000~5000ウォン(約440~550円)程度のため、かなり差がある。しかし本店では自分が欲しいオムクだけを選んで買えるため、手頃な値段でプレミアムオムクが楽しめる。店の一角では串オムクが煮込まれている。食べたい分だけ取って食べ、食べた串の数で支払いするシステムだ。串オムクは種類に関わらず、1個1500ウォン(約160円)。李会長がおかわりを頼んだスープは、店頭販売のオムクを買うか、串オムクを注文すれば好きなだけ飲める。・チャンウソン釜山オムク本店〇住所:中区中区路43番ギル19-1〇営業時間:午前9時30分~午後6時30分カントン市場でグルメツアーをしようオムク通りには、釜山を代表するオムクブランドが集まっている。オムクコロッケなど、オムクを使った新しいメニューを売り出す「サムジンオムク」「コレサオムク」「ミドオムク」をはじめ、チャンウソンオムクに引けを取らないプレミアムオムクの店がいくつもある。複数の店で少しずつテイクアウトし、ホテルで温めて食べてみよう。釜山を代表するオムクの食感、味を比較してみるのもおもしろい。富平カントン市場内の人気店「イガネトッポッキ」や、第2アーケードで毎晩オープンし、数十カ所の屋台で一風変わったメニューが食べられる「富平カントン夜市場」など、おいしく楽しい場所が盛りだくさんだ。この冬、釜山に来たらカントン市場でグルメツアーにチャレンジしてみよう。 △富平カントン市場の人気粉食店「イガネトッポッキ」のトッポッキ。
- 釜山の中心地「西面」訪れた人が検索した店は 鴨プルコギ、牛肉…年末の忘年会にも最適 東京には渋谷、大阪には梅田があるように、釜山広域市には「西面(ソミョン)」がある。都市鉄道(地下鉄)1号線と2号線が行き来する交通の中心地であり、釜山最大の学習塾、予備校の密集地でもあるため、若者が多く集まる。釜山で最も人の往来が盛んで、名実ともに釜山最大の繁華街だ。それだけに流行や変化が速く、おいしいと評判の店も多い。西面は行政区域上「釜山鎮(プサンジン)区」で、2022年11月から今年10月までのナビゲーションの検索回数を分析した結果、釜山鎮区一帯で最も多く検索された人気店は鴨プルコギ専門店の「ネンスタンガドゥン」(2万9374件)だった。2番目は「外食1番地 釜山本店」(1万8402件)、3番目は「国際食品 草原農園」(1万5955件)の順となった。3軒に共通するのが鴨肉や牛肉などの肉類を扱っており、複数の人が集まって食事する会食などにいい「大型飲食店」というところ。ナビ検索結果のため、駐車場の有無が反映されているとみられる。いずれも家族の集まりや結婚式後の披露宴、年末の忘年会などにも打ってつけの場所だ。□鴨プルコギが有名な「ネンスタンガドゥン」釜山で最も広く知られている鴨肉の専門店・ネンスタンガドゥンは、都市鉄道2号線の東義大(トンウィデ)駅から厳光山(オムグァンサン、高さ505m)方向に車で約3分のところにある。傾斜が急な坂道を登るため、徒歩よりもタクシーで行くのがおすすめ。本館、別館の2つの建物があり、本館は食堂型、別館にはテラス席があるため、自然を感じながら食事が楽しめる。そのため冬を除き、春から秋にかけては別館が人気だ。看板メニューは何と言っても鴨プルコギ。おぼんのような鉄板の上にコチュジャンベースのタレに漬け込んだ鴨肉とカボチャ、タマネギ、ニラなどをのせてよく炒めて食べる。参鶏湯(サムゲタン)のように、鴨肉に韓方の薬剤を入れて煮込んだ「鴨肉の水炊き(オリペクスッ)」は、スタミナ食にちょうどいい。〇住所:釜山市釜山鎮区伽揶公園路107〇メニュー:鴨プルコギ4万3000ウォン(約4920円)、鴨の水炊き5万ウォン(約5720円)〇電話番号:051-897-5252□皆大好きな炭火焼き「外食1番地 釜山本店」外食1番地は、釜山で始まった「炭火焼肉」の専門チェーン店。「釜山鎮区本店」は都市鉄道2号線の釜岩(プアム)駅4番出口から徒歩約7分のところにあり、手頃な価格で牛肉が食べられる人気店だ。温かみのある照明や緑豊かな室内インテリア、人工の小川が店内にあるため、庭園で食事しているような気分を味わえる。扱っている牛肉は主にアメリカ、オーストラリア産で、ほどよい価格で牛肉を思う存分食べられ、人気だ。肉を十分に味わった後は、濃厚なスープを冷やした「冷麺」がおすすめ。甘酸っぱいスープが肉の脂っこさを和らげてくれる。〇住所:釜山市釜山鎮区新川大路222〇メニュー:カルビ肉タレ焼き250g3万ウォン(約3430円)、カルビ肉塩焼き180g3万ウォン ランチタイム(11時30分~午後3時)にはランチ価格の15%割引で食べられる。〇電話番号:051-816-0007□韓牛の流通業者が経営する「草原農園」西面から都市鉄道で2駅離れた「楊亭(ヤンジョン)駅」5番出口を出て300mほど直進した場所に、釜山で牛肉の流通業を営む「国際食品」所有の大きなビルがある。このビルの3~4階には、炭火焼き韓牛専門店の「草原農園(チョウォンノンウォン)」が入っている。韓牛の流通業者が経営しており、中間マージンがかからず、手頃な価格で韓牛が食べられる。席を確保した後、カウンター隣の陳列台に並べられた肉や野菜を選んで、スタッフに伝えれば注文完了。席で待っていれば、牛肉や炭火、おかずなどをセットしてくれる。肉を十分に味わった後、ご飯ものやワインでしめれば、もっと食事が楽しくなること間違いなし。〇住所:釜山市釜山鎮区巨堤大路70 3~4階〇メニュー:各種牛肉を楽しめ、価格は時価。テーブルセット(おかず、鉄板の費用1人5000ウォン<約570円>)の費用がかかる。〇電話番号:051-991-3000